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2007/11/13


切妻造 Kirizuma-zukuri The Kirizuma-zukuri Style

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 切妻造(きりづまづくり)とは、切妻屋根を用いた日本の伝統的な建築様式の事である。
 日本の木造住宅の屋根は、切妻造、寄棟造、入母屋造の3種類を基本とする。
 切妻造は、屋根の頂上部である棟から左右にくだる2つの屋根面で構成される。屋根が外壁面とまじわる部分にできる三角形を妻とよび、妻のある側面からみると、屋根を妻で切ったようにみえるので、切妻造の名がある。
 古墳時代には、切妻造の屋根が豪族居館を象徴した。
 しかし、奈良時代に中国から伝来した木造建築では、正面からみたとき、横方向への屋根の広がりが認識できる寄棟造の方が、格式が上とされていた。
 やがて、屋根の妻をみせる切妻造の象徴性と、寄棟造の正面形式の両方を兼備した入母屋造が、宮殿や貴族住宅、寺院において一番好まれるようになっていく。
 切妻造は、日本の古代建築の基本といえる木造建築様式である。
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2007/10/17


兵主大社 Hyouzu-taisha Hyozu Taisha Shrine

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 兵主大社(ひょうずたいしゃ)は奈良時代の創建とされている。兵主を「つわものぬし」とも読めることから、朝廷や武士の信仰を集めた。
 美術工芸品などの社宝は武具から仏舎利まで幅広く、神仏習合の名残りを感じさせる。
 来たる人を待ち構えるかのように堂々とした朱色の楼門は足利尊氏の寄進と伝えられるもので、天文一九(1550)年の墨書が残る。格式の高い一間一戸の入母屋造で、左右の均整が美しく、県指定の有形文化財である。
 砂利の参道を歩くと、正面に檜皮葺(ひわだぶき)の拝殿がある。鰐口(わにぐち)に下がる太い朱紐が目を惹く。
 大規模な庭園は平安時代末期のもので、池を中心とし、庭の景観を楽しみながら歩く、池泉廻遊式(ちせんかいゆうしき)である。
 庭園は苔の絨毯で覆われ、梅雨の時期は香り立つような美しさだ。
 また紅葉の名所でもあり、毎年一一月中旬から下旬にかけてライトアップが行われる。
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京すだれ Kyou-sudare Kyosudare

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 京すだれ(きょうすだれ)は、高級品として知られる、京都府にて作られるすだれである。
 御簾(みす)は平安時代の宮廷の調度品として欠かせぬものであったが、町家では贅沢であるとして御簾の使用が禁じられたため、縁のない竹すだれが用いられた。
 すだれは神社仏閣・料亭など、伝統や格式を重んじる場所の多い京都ならではの工芸品として受け継がれてきたが、明治以降は角ひごが丸ひごとなり、四方に縁のついた座敷すだれが京すだれとして全国に広まった。
 現在も手づくりのすだれのほとんどが京都で生産されており、原料は琵琶湖東岸の物が最高とされ、間仕切りや日除けとしての実用性と趣のあるデザインが人気を集め、欧米などへも輸出されている。
 京すだれは、涼やかで雅な日本の伝統的調度品である。
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2007/9/28


武蔵御嶽神社 太々神楽 Musashi-mitake-jinja Daidai-kagura Musashi Mitake Shrine Daidai Kagura Dance

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 武蔵御嶽神社太々神楽(むさしみたけじんじゃだいだいかぐら)は、東京、奥多摩にある御岳山の山頂に鎮座する武蔵御嶽神社に江戸時代から伝わる神楽である。
 東京都荒川区にある真崎稲荷から伝わったといわれ、出雲神楽の流れを汲む。
 同神社には今も信徒の集まりを表す「講」が多数存在する。そうした講の人々の参拝方式として神楽を奉納するのが最も格式が高いといわれており、太々神楽はその際に舞われているものである。
 素面神楽と面神楽があり、面神楽は古事記などの神話を基にした物語のあるもので、素面神楽はその場を祓い清め、邪悪を鎮めるために舞い歩かれる。
 それぞれ演目が一二座あったが、現在は合わせて一七座が継承されている。
 太々神楽は、神にご覧頂くものという考えから、舞いの出と入りに拝み込みという独特の所作があり、また、全て神前に向かって舞われるのも特徴である。
 講の人々に守られながら、神と共に人も楽しむという神楽の本質を今に伝えている。
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2007/8/31


清水目 八ッ鹿踊 Suzunome Yatsushika-odori 

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 清水目八ッ鹿踊(しずのめやつしかおどり)は、一迫(いちはさま)に伝わる伝統芸能で、長い「ささら」をつけて踊るのが特徴である。「ささら」とは、竹や木などを束ねて作製される道具のことをいい、舞踊などの時、装身具の一部としても用いられる。
 大変迫力のある踊りで祖霊供養を主とし、魔除の踊りでも知られている。伊達政宗の時代から一門の白河家より「おかかえじし」として保護育成された。
 古典的で勇壮な踊りとして、昭和四六(1971)年に県の民族芸能文化財に指定された。
 牡鹿の背には「行参」と書かれた文字が書いてある。仙台の藩祖伊達政宗がこの踊りを大変気に入り、毎年青葉城に来て踊るようにと「行参」という二字を賜ったからだ。また、伊達一門の九曜の星の紋を許され、格式の高い郷土芸能として受け継がれている。
 鹿踊(ししおどり)は福島・宮城・岩手・山形県に共通し、盆の祖霊供養に集落の各戸を巡ったという。
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2007/8/20


白河提灯まつり Shirakawa-chouchin-matsuri Shirakawa Chochin Lantern Festival

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 白河提灯まつり(しらかわちょうちんまつり)は、福島県白河市にある同地方の総鎮守、鹿島神社の例祭である。
 二年に一度、平成の世においては奇数年のみ開催されており、新潟県弥彦神社の弥彦燈籠まつり、愛知県諏訪神社の一色大提灯祭りと並び、日本三大提灯まつりの一つに数えられている壮大な夜の祭典だ。
 白河地方の総鎮守樽神社で行われる、四百年の歴史を持つ例祭だけに同地方の風物詩であると共に、人々の心のよりどころとして今も盛大に行われている。
 白河の藩主であった本多能登守忠義が、神輿を寄進したことにより成立したとされる神輿の渡御やまつりの代名詞でもある提灯行列は、別名「儀式まつり」といわれるほどの武家社会の格式を今に伝える格調高いものである。
 とはいえ、屋台や山車の引き回しなどもあり、格調だけではない日本の祭りも堪能できる。
 提灯の油紙を通して揺らぐ灯火は、神秘的とも言える美しさを放ちながら夜の暗がりをゆっくりと流れていく。
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2007/8/3


佐沼鹿踊 Sanuma-shishi-odori Sanuma Deer Dance

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 佐沼鹿踊(さぬまししおどり)は、宮城県登米市の迫町、南方町、瀬峰町に伝わる民俗芸能である。県の重要無形文化財に指定されている。
 迫町、南方町、瀬峰町がかつて佐沼郷と呼ばれていた頃、毎年交代で鹿ヶ城(ししがじょう)に鹿踊りを奉納していたという。
 木彫の鹿頭に鹿の角、腹に太鼓、3・6mのささらを腰に差して鹿の姿を擬し、8人1組で踊る事から八ツ鹿踊りとも呼ばれる。獅子芸能の一種とされる。
 伊達政宗がこの踊りを愛好し、毎年仙台城で踊るようにと「行参」の2文字と伊達家の紋「九曜の星」を授けたといわれる。
 昭和初期には姿を消し、幻の郷土芸能となっていたが、平成八年に復興した。
 佐沼鹿踊は、格式高い貴重な郷土芸能として今日まで伝承されてきた踊りである。
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2007/7/27


圓通院 霊屋 Entsuu-in Otama-ya Otamaya at Entsuin Temple

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 圓通院(えんつういん)は、宮城県宮城郡松島町にある臨済宗妙心寺派の寺院である。本尊は、聖観世音菩薩座像。三陸三十三観音霊場第1番札所とされる。
 バラ寺やこけ寺とも言われ、日本三景松島に建つ名刹である。
 正保四(1647)年、圓通院に伊達光宗の霊廟として、三慧殿(さんけいでん)が建立された。
 霊屋(おたまや)とは三慧殿の別名で、国の重要文化財に指定されている。
 建物は宝形造、本瓦葺で、四周に高欄付の縁を巡らす。東北地方では数少ない格式ある方三間霊屋の遺構であり、霊屋建築としては宮城県下最古とされる。
 内部に光宗の騎乗像を祀る禅宗様の厨子があるが、厨子の各所に施された彩色模様は華麗であり、中には一部キリシタン文化の影響を残す洋風の模様も見られ珍しい。
 圓通院の霊屋は、3世紀半もの間秘蔵とされた文化財である。
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