NIPPON Kichi - 日本吉

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2008/3/12


くまもと一刀彫 Kumamoto-ittoubori 

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 「くまもと一刀彫(いっとうぼり)」は、熊本県熊本市に伝わる伝統工芸品である。
 昭和二二(1947)年五月に人吉市紺屋町、手工芸美術研究所において、村上一光が創案創始した一刀彫りの木彫である。
 一刀彫とは、貼り合わせたり組み合わせたりせず、一本または一枚の木板から手彫りで掘り出す手法のことをいう。
 原材料は郷土産の銀杏がつかわれ、原木を製材、自然乾燥のあと、下絵なしでイメージのままに小刀一本で直彫りして仕上げられる。
 最近では、作品の一部に色づけをおこなうものもあるが、くまもと一刀彫といえば、昔ながらの白木のままの美しさを強調した作品が特徴となっている。 


 
 
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2008/2/12


旗印染 Hatashirushi-zome 

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 旗印染(はたしるしぞめ)は京都で古くから伝わるもので、旗やのぼりなどに固有名の文字や紋章、記号などを染め出す技術のことである。
 文献によると旗は卑弥呼の時代からすでに登場し、のぼりは応仁の乱には使用されていたと記されている。
 技法は型を使ってのりを置き、染めてからのりを落とす型染め(かたぞめ)という方法で文様をうかび上がらせるものである。
 旗印染は非常に繊細な作業と大胆な作業を持ち合わせた、技術の高い染色方法である。中世に活躍した藍染専門の職人たちを称した紺屋(こんや)が作り上げていったものといわれている。
 その後、時代の遍歴とともに旗印染は旗やのぼり以外に風呂敷、ふくさ、印ばんてん、ゆかた、のれんなど、その用途は広がりをみせ、今日までその技術は京都で受け継がれている。
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2007/6/14


筒描藍染 Tsutsugaki-aizome Tsutsugaki Aizome (Tsutsugaki Indigo Blue Dyeing)

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 島根県の出雲・松江・米子を中心とする、ふるさと伝統工芸品に指定されている風呂敷。
 明治以前より藍染をする紺屋は各地にみられたが、明治40年頃から次第に化学染料(建染染料)が普及。昭和25年には、筒描藍染を行うオモテ紺屋(糸を染めるカセ紺屋に対する呼称)は出雲地方において、紺屋59軒の内、オモテ紺屋のみ4軒となった。
 現在は、筒描藍染技術保持者として島根県指定無形文化財に認定されている、長田紺屋1軒を残すのみとなった。
 オモテ紺屋が染めた筒描藍染は大正時代までは嫁入支度として、定紋を入れ藍染で染めあげた。風呂敷もそのひとつであった。
 何度も染を繰り返し完成する。図柄は、のりを塗って染まらないようにして、高瀬川でゆっくりと洗われる。
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2006/11/29


大畑家の武者絵のぼり Oohatake-no-mushae-nobori Mushae-nobori by the Ohatas

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 栃木県市貝町では5月5日、端午の節句に、男の子の無事成長と立身出世を願って「武者絵のぼり」を立てる風習がある。
 上野国小畑の城主であった旧家、大畑家は江戸時代から紺屋業を営み、赤穂浪士の討ち入り衣装を染めたなどの口碑伝承が残っている。明治22年(1889年)には武者絵のぼりの制作を始め、以来3代に渡り伝統の技を受け継いでいる。
 かつては全て手描きであったが、現在はひとつの絵柄につき約30枚の型紙による型勢と手描きの併用としている。絵柄は戦国武士・武田信玄、上杉謙信、織田信長、豊臣秀吉など。面相が勇壮で気品にあふれ、髭の部分の刷毛使いが見事。歴史の英雄たちの息づかいが感じられるほどの迫力がある。
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