NIPPON Kichi - 日本吉

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2007/7/11


ルーラン海岸 Ruran-kaigan Ruran Shore

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 北海道中央西部の石狩市。平成二(1990)年に登録された、同市に広がる暑寒別天売焼尻国定公園の一角にあるのが、ルーラン海岸だ。
 アイヌ語で「神の通る道」という意味を持つルーランだが、海面から切り立った集塊岩や凝固岩からなる海崖に見て取れる神秘的な光景は、ここをそう名付けた先人たちに感謝したくなるほどのインパクトを持っている。
 海岸一帯に乱立する岩には、柱状節理と呼ばれる柱状の割れ目が無数に入り、奇岩と呼ぶにふさわしい迫力を見せてくれる。
 海岸には「義経の涙岩」や「アモイの洞門」などの景勝地のほか、同じように海崖に穿たれた洞穴などもいくつかあり、大自然が生み出した絶景を見ることが出来る。
 また、この海岸は夕陽の美しさでも知られている。海岸から望む夕陽の眺望は、ちょっとした感動に身を震わせるほどの美しさを持っている。 
 水平線のかなたに沈み行く落日に照らされ、紅く染まる海岸の奇岩群の趣は、まさに神々の黄昏どきだ。
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アモイの洞門 Amoi-no-doumon Amoi Tunnel

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 北海道石狩市に広がる暑寒別天売焼尻国定公園。
 その公園内に「ルーラン」と呼ばれる海岸がある。ルーランとは神の通る道という意味を持ち、さながらの奇岩が連なる海岸線が続いている。
 そのルーランにある奇岩群の中でもさらに異彩を放っているのが、アモイの洞門だ。
 海岸から突き出す形で存在し、その側面には海面につかる形で磯舟が一艘、やっと通り抜けられるかどうかという穴が開いている。
 その上には「義経の涙岩」と呼ばれる岩場があり、蝦夷へと追いやられた義経が、静御前のことを思い出して涙したという伝説に彩られた場所でもある。
 海面からの高さは30mにもなり、ルーランに広がる放射状の割れ目が入った奇岩の様相と相まって、非常に印象深い光景を見せてくれる。
 夕陽の名所としても知られており、アモイの洞門越しに見える日本海への落日はまさに絶景である。
 涙に暮れる義経も、この壮大な夕陽には癒されたに違いない。
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2007/7/5


フレペの滝 Furepe-no-taki The Furepe Waterfall

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 フレペの滝は、北海道東部の世界遺産としても有名な知床半島の西側にある、海へと注ぐ滝だ。
 アイヌ語で「赤い水」という意味の名を持つ、落差100mはあるその滝は、かかる川のない不思議な滝としてもその名を知られている。
 間近に聳える知床連山に降り注いだ雪や雨が地下に浸透し、それら地下水がそのまま海崖から湧き出して、直接海へと注いでいるからだ。
 滝という言葉からイメージされる、断続的に水が流れ落ちる様とは違い、この滝は言ってみれば湧き水が落水する形のために、さらさらと物憂げな瀑容を成している。そのため、その流れ落ちる様が涙にも似ていることから、「乙女の涙」という愛称も持っている。
 知床の大自然に抱かれて、乙女は何を思って涙を流すのか。
 とはいえ、天気がよい時には、滝には虹がかかることもあるという。それは、涙に暮れる乙女への知床の自然と海からのささやかな気遣いなのかもしれない。
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2007/6/29


天人峡 Tennin-kyou 

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 天人峡(てんにんきょう)は、北海道旭川市から北上して1時間の山間部に位置する。外界と完全に隔絶された場所にある天人峡は、「秘境」の名にふさわしい美しい渓谷美が楽しめる場所である。
 天人峡といえば忠別川に落ちる「羽衣の滝」が有名である。落差270mの、豊富な水量を誇る荒々しい流れの滝である。羽衣の滝から徒歩で20分ほどのところには「敷島の滝」がある。高さはさほどないが、本流にかかるだけあって圧倒される水量だ。
 また、天人峡には、数々の奇岩があることでも知られる。天津岩(あまついわ)」は、大雪山の火山群が噴火した軽石・火山灰などが高温のまま溶け合って凝固した柱状の柱状節理の岩である。そのほか天女が羽衣を失くし、泣いていた涙がいまだに岩に流れているという羽衣伝説の残る「涙岩」など、見どころは豊富だ。
 天人峡は、自然の作り出した造形の不思議に心癒される「やすらぎ」の場所である。
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2007/6/19


悲恋沼 Hiren-numa Hirennuma Pond

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 悲恋沼(ひれんぬま)は、北海道幌泉郡えりも町庶野にある0.2ヘクタールの沼である。
 襟裳岬からすぐ近くの百人浜の北側にあり、遊歩道が整備されている。
 17世紀中ごろ、和人の商人である久作と、アイヌの娘・マエラが恋仲になった。しかし久作は本州へ帰らなくてはならなくなり、マエラは久作を乗せた船をいつまでも、何日も涙ながらに見送った。いつしかマエラはいなくなり、マエラのいた浜辺には沼ができていた、という伝説が残る。
 沼の周囲には、海浜植物や高山植物が群生しており、小清水原生花園にも負けず劣らずの美しい自然の花畑になっている。
 夏の暑い日でもさわやかな風が太平洋から吹き、水も空気もきれいでとても明るく静かである。
 悲恋沼は、悲しい伝説を持つ静寂の沼である。
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2007/5/14


柳津虚空蔵尊 Yanaizu-koukuzo-son Yanaizu Kokuzoson

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 宮城県登米市津山町柳津(やないつ)の老杉並木の参道を通り、山門をくぐると、うっそうとした杉木立の中に、柳津虚空蔵尊の堂宇が建っている。本尊は幸福と知恵を授けてくれるという「虚空蔵菩薩」。
 福島県柳津(やないつ)町・圓蔵寺の福満虚空蔵尊と山口県柳井(やない)市・湘江庵の虚空蔵尊と共に、「柳井津(やないつ)」にある日本三虚空蔵尊に数えられる名刹である。
 奈良時代、諸国を行脚して説法し、民間の諸施設等も造った僧行基が、726年にこの地に訪れたおり、国家安泰、天下泰平を願い「虚空蔵菩薩」を刻んだ事に縁起すると云われている。本尊の脇に従う大黒天と毘沙門天は、後の弘法大師の作と伝えられている。
 うっそうと茂る杉木立に囲まれた境内は、涙の様に樹液をこぼしている為に、晴天の日でも濡れて見える「雫の桜」のほか、「玉こぶの欅」など、七不思議のいわれのある場所もある。
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2007/3/20


一枚岩 Ichimai-iwa Ichimaiiwa Rock

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 和歌山県を流れる古座川河口から七川ダムに至る約30キロの峡谷には、数多くの奇岩が連なるが、中でもいちばん圧巻なのが「一枚岩」。高さ100メートル、幅500メートルと迫力ある存在感を放つ。国の天然記念物にも指定されている。
 一枚岩にはある伝説が残る。昔、岩が大好物の魔物がおり、その魔物が古座川流域に目をつけ、岩を次々と食い荒らしていった。魔物が一枚岩の前までたどりつき、一枚岩にかぶりつこうとしたそのとき、犬がこれを見つけて猛然と襲いかかかった。犬嫌いの魔物は一目散に逃げ去ったという。このとき付いた歯型が一枚岩の中央に今も残っており、魔物の悔し涙が岩に流れ落ち、「陰陽の滝」と呼ばれる滝になったというものだ。
 ここ古座川峡は、桜の名所として知られ、また秋には紅葉が美しく、四季折々の色彩で目を楽しませてくれる。
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2007/3/5


鬼岳 Oni-dake 

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 五島市の市街地の南側には溶岩台地が広がり、その中央部に鬼岳(標高315メートル)や火ノ岳(標高314メートル)が円みを帯びた頂きをもってそびえている。
 いずれも玄武岩質の岩滓の噴出により形成された噴石丘であり、火山体の底面積に比べ、大きな火口を持つ火山で、臼状火山に分類される。
 鬼岳が属する鬼岳火山群は、今から300万年前に噴火し、西洋の楯を伏せたような、なだらかな台地を造り上げた楯状火山(アスピーテ)の上に、更に5万年前、第二次の噴火によって臼のような形をした臼状火山(ホマーテ)が重なりできたもので、シンダーコンと言われる。
 この火山群は、鬼岳のほか、火岳、城岳、箕岳、臼岳の5つの火山から形成され、噴火口からはペレーの涙と呼ばれる珍しい火山涙が産出しており、県の天然記念物に指定されている。
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