南楽園は愛媛県北宇和郡にある、１５万キロメートルの敷地を誇る四国最大規模の日本庭園である。
　建設には一〇年の歳月を経ており、山、里、町、海を表現した池や島、建物などが配置されている。上池、下池の二つの池を中心に園路が巡る地泉回遊式であり、歩きながら水辺の鯉や四季折々の花を楽しむことができる。
　現在一八〇種以上、約二〇万本の樹木が茂っており、池には約一万匹の鯉が泳いでいる。
　この南楽園では四月上旬から五月上旬にかけて、つつじまつりが開催される。キリシマツツジ、ヒラドツツジ、ドウダンツツジなど約三万二千株のつつじと約三万六千株のサツキツツジが見ごろを迎える。
　朱紅色、紅色、鴇色、白など、葉っぱの緑を隠してしまうほどの鮮明な色彩が広がり、美しい春の演出となっている。