【親】 Shin, Oya Parent(s)
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「親」という文字は、祖先という特別な死者への供養の習慣をかたどる字です。
東洋では、木材の位牌に死者の名前をかく習慣が昔からあります。この字の左の部分(偏(へん))は「辛」と「木」からなり、「辛」は針をあらわします。棺や位牌のための木を選ぶために森・林へ行き、神に選択してもらうため取っ手の付いた針を投げて、位牌を作る「木」を選びました。そして、右の部分(旁(つくり))の「見」は、人が霊廟で位牌に宿っている霊を祭って、敬意を表しながら拝む姿です。「見」は「目」を主とした人の頭、そして「儿」は足を表します。
古代中国の昔から、東洋では墓と別に位牌によって祖先の霊を祀り、こころのよりどころとしてきたことをこの字が伝えています。中国では古来より、古典諸哲学派の間で葬儀のあり方について様々な争点がありましたが、位牌の廃止を唱える思想派はありませんでした。
■右 親・甲骨文(こうこつぶん)
■左 親・金文(きんぶん)
東洋では、木材の位牌に死者の名前をかく習慣が昔からあります。この字の左の部分(偏(へん))は「辛」と「木」からなり、「辛」は針をあらわします。棺や位牌のための木を選ぶために森・林へ行き、神に選択してもらうため取っ手の付いた針を投げて、位牌を作る「木」を選びました。そして、右の部分(旁(つくり))の「見」は、人が霊廟で位牌に宿っている霊を祭って、敬意を表しながら拝む姿です。「見」は「目」を主とした人の頭、そして「儿」は足を表します。
古代中国の昔から、東洋では墓と別に位牌によって祖先の霊を祀り、こころのよりどころとしてきたことをこの字が伝えています。中国では古来より、古典諸哲学派の間で葬儀のあり方について様々な争点がありましたが、位牌の廃止を唱える思想派はありませんでした。
■右 親・甲骨文(こうこつぶん)
■左 親・金文(きんぶん)
- 名前
- 監修:白川文字学研究者『常用字解』英訳 日本思想史・哲学史研究者 シュミッツ・クリストフ
- HP
- http://nippon-kichi.jp/article_list.do?p=5332