NIPPON Kichi - 日本吉

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2008/7/15


郡上本染 Gunjou-honzome 

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 郡上本染(ぐんじょうほんぞめ)は岐阜県の城下町である郡上市八幡町に古くから伝わる藍染めの染色技術である。
 郡上本染が始まったのは今から430年も前といわれている。
 藍染めに使用される藍液は香辛料や薬味として使われるタデの葉から藍玉を作り、灰汁、酒などを混入し乳酸発酵や酪農発酵を起して作られる。郡上本染はこの藍液で平均十数回繰り返し染め、深い藍色を作り出すのが特徴である。また、郡上本染に欠かせないのが厳寒の吉田川での洗い流し作業である。吉田川の冷たい清流が郡上本染に自然の息吹を与えてくれるのである。
 八幡町で郡上本染の伝統と技術を守り抜いている渡辺庄吉氏は昭和五二年岐阜県の重要無形文化財に指定された。
 使うほどに色合いが変化する郡上本染の愛好者は現在でも多いという。
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2008/7/2


黒韋威胴丸 Kurokawaodoshi-doumaru 

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 黒韋威胴丸(くろかわおどしどうまる)は、広島県廿日市市宮島町の厳島神社(いつくしまじんじゃ)にある防具である。国宝に指定されている。
 厳島神社は、推古天皇元(593)年創建と伝わる古社で、全国の厳島神社の総本社とされる。祭神は市杵島姫命(いちきしまひめのみこと)他2柱。
 黒韋威胴丸は、黒漆塗地盛上げ小札(こざね)の技法や、牡丹獅子文染韋・筋兜の意匠から見て、南北朝時代(1333~1392)以前のものではないが、現存の胴丸のうちでは古く、保存が良く形姿が雄大で精巧を尽した作である。
 日本の鎧は小札と呼ばれる短冊状の小さな板で構成されているが、黒韋威胴丸は黒漆塗盛上げの鉄小札と革小札を一枚交ぜにして、濃い藍染めの皮をもって紺糸で隙間なく綴った毛引威(けびきおどし)としている。
 黒韋威胴丸は、日本古来より伝わる貴重な防具である。
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2008/5/19


阿波安染 Awayasu-zome 

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 阿波安染(あわやすぞめ)は、大阪府東大阪市にて伝えられる工芸品である。
 江戸末期に、徳島県鴨島の藍農家の次男に生まれた安兵衛が、成人してのち、大阪から仕入れに来ていた藍問屋の紹介で大阪の中河内盾津にあった染物店に奉公し、藍染めの技術を修得した。
 慶応元(1865)年、厳しい修行の末に一人前の藍職人となった安兵衛は、大阪市中河内郡天王寺村に暖簾をかかげ、実家から取り寄せた原料をふんだんに用いて藍染めを始めた。
 その丹念な印染技法と味わい深い色合いはすぐに大阪中の評判となったという。
 阿波安染の特徴は、表裏両面に糊を置き、両面から刷毛で生地に染料液を刷毛で均一に染織する引き染めを行うところで、両面から染め付けるため、深い色合いが出てもちも良いといわれている。
 阿波安染は、今なお当時の風合いを留める伝統的な染め物である。
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2008/4/15


明治時代東北地方野良着 型染め 浅舞絞り Meijijidai-touhokuchihou-noragi Katazome Asamaishibori 

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 浅舞絞り(あさまいしぼり)とは、江戸後期、秋田県の平鹿郡平鹿町浅舞地方で発達した絞り染めの技法である。
 特徴は、染める事と干す事が何度も繰り返されていて、堅牢性が非常に高く、草藍によって得られる美しい色彩や香り、更には防虫効果も高く、更にその模様はなんと200種類以上ともいわれるほど豊富だという。
 この「型染め 浅舞絞り」は、明治時代に東北地方で実際に野良着として使用するために作られたもの。
 袖は二種類の型染めとなっており、野良着ながら大変質の高い作りとなっている。
 全て手織りされたもので、本藍染の糸味の良い木綿で出来ており、状態の良さを考えると未使用の作り置きではないかとも思える。
 「型染め 浅舞絞り」は、時代を経てなお美しい藍色が魅力的な、野良着である。
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2008/4/11


藍半天ジャケット Ai-Hanten-jaketto 

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 日本人の装いが和服から洋服へと変わった今、羽織る機会も多いジャケット。上半身を飾るものだけにそれなりに気を使うものでもある。
 そこに例えば、和の雰囲気を漂わせてみてはどうだろうか。
 この「藍半天ジャケット」は、スタイルそのものはシンプルなジャケットでありながら、落ち着いた和の装いも同時に楽しめる一品で、製作者自身が自分の足で着物市や骨董市を探し歩いて見つけた藍の半天を元に、一枚仕立てで仕上げたものである。
 鮮やかな藍染めの風合いはそのままに現代的で着やすいジャケットに生まれ変わっており、洋服にはあまり見られない微妙でいて繊細な深い青は、一種、独特の雰囲気を漂わせている。
 また、おそらくは背中に入っていたのであろう桐の紋もその綺麗な白とあいまって全体を引き立たせており、それを腰の辺りに、半分だけ持ってくるといった心憎い演出もなされている。
 まさに和洋折衷を着て歩く、といった雰囲気だろうか。
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2008/4/9


藍染古布のショルダーバッグ Aizome-kofu-no-Shorudaabaggu 

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 その生活が日々多様化する現代社会において、各種小物類は、コンパクトになった恩恵と共にその収納に何かと頭を使ってしまうものである。
 「藍染古布のショルダーバッグ」は、そうした各種小物類をスマートに、華麗に持ち運べる手ごろなサイズのバッグである。
 サイズは23cm×18cmと手ごろな大きさでありながらマチが6cmとたっぷり取られており、かさばる厚手のものも無理なく収納できる。
 本体には日本伝統の藍染を用い、幅広い年齢層にも受け入れられる飽きの来ないデザインとなっている一方、フラップには和柄の古布とオンコの木から作ったオリジナルボタンを使用することで、破綻のない個性を発揮している。
 普段使いにも十分対応できるよう、長さの調整も可能な皮の肩紐や内部と背中側にポケットが一つずつ設けられる等、様々なシーンでの使い勝手が考慮されている。
 ちょっとした小物を取り出す。そんな何気ない動作が少し楽しくなってしまう、不思議な魅力を持つバッグである。
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2008/2/22


千草色(チグサイロ) Chigusa-iro Chigusa Color

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 千草色(ちぐさいろ)は、夏に小さな青い花を咲かせる露草の花弁から搾り取った汁で染めた色で、その花の名から千草色と呼ばれている。緑がかった明るいうす青色をしている。
 露草のことを千草というのは、露草の別名月草(つきくさ)に由来し、その名が訛ったといわれている。
 千草の花は夏の間に野原や道端でもよく見られる花で、朝にきれいに開花し、午後にはしぼむ、日本の夏に風情を添える可憐な花である。その絞り汁の青は、褪せやすく水に遭うと消えてしまうため、友禅染の下絵にも使われる。
 京都の丁稚などが身に着けたお仕着せの着物は、藍でごく浅く染められた浅葱色をしていたが、日常的に着古して色褪せた布にまたごく薄く藍染めを重ねていった色を「千草色」と呼ぶようになった。藍は薄く染めると緑がかった色がでるので、露草の絞り汁で染めたものと通ずるものがあったのだろう。
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2008/2/12


旗印染 Hatashirushi-zome 

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 旗印染(はたしるしぞめ)は京都で古くから伝わるもので、旗やのぼりなどに固有名の文字や紋章、記号などを染め出す技術のことである。
 文献によると旗は卑弥呼の時代からすでに登場し、のぼりは応仁の乱には使用されていたと記されている。
 技法は型を使ってのりを置き、染めてからのりを落とす型染め(かたぞめ)という方法で文様をうかび上がらせるものである。
 旗印染は非常に繊細な作業と大胆な作業を持ち合わせた、技術の高い染色方法である。中世に活躍した藍染専門の職人たちを称した紺屋(こんや)が作り上げていったものといわれている。
 その後、時代の遍歴とともに旗印染は旗やのぼり以外に風呂敷、ふくさ、印ばんてん、ゆかた、のれんなど、その用途は広がりをみせ、今日までその技術は京都で受け継がれている。
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