NIPPON Kichi - 日本吉

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2008/9/12


乱箱 Midare-bako 

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 乱箱(みだればこ)とは、香道において最低限必要な道具を入れておく浅い箱である。
 仏教と共に日本に伝えられた香は、平安時代には個人の趣好、知的感覚により薫物が作られ、室町時代・東山文化隆盛の頃、香木を使用する聞香形式が整えられた。
 香を聞くために最低限必要なものは、香木とそれを暖める道具で、乱箱は、点前に必要な香道具を納めて香席に据え付けておき、そこから地敷に香道具を並べるための蓋のない箱である。
 乱盆(みだれぼん)ともいい、蒔絵のものが多いが、桑生地を使用するものもある。
 中には手記録紙(てぎろくし)と手記録盆(てぎろくぼん)、銀葉盤(ぎんようぽん)、火道具(ひどうぐ)と香じ建(きょうじたて)、重香合(じゅうこうごう)、総包・惣包(そうづつみ)、聞香炉(もんこうろ)などが入っている。
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2007/11/20


香炉 Kouro 

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 香炉(こうろ)とは、香を焚き、楽しむための器であり、上面、または側面に大きく開口した筒、椀、箱、皿状の容器である。
 インドに起源をもつ香炉は、中国・朝鮮を経て、仏教の伝来後、間もない時代に日本にも渡来したとされている。
 香炉は、金属・陶磁器などで作られており、インドでは臭気を消すために利用されていたが、日本に伝わってからは、仏具として多く使われるようになった。
 焼香は人間の悩みを乗り越えて精進する事を意味し、また、塗香(ずこう)という、香りを身体にあてて清める方法があり、これを持戒として正しい生活を送る事を、仏道では釈迦が諭している。
 仏具としてだけでなく、工芸品としての香炉も存在し、居間や寝室でも香の香りを楽しめる。
 香炉は、香を焚くための仏具であり、伝統的な工芸品道具である。
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2007/10/9


井川メンパ Igawa-menpa Ikawa Menpa

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 井川メンパ(いがわめんぱ)は、静岡県静岡市井川に伝わる伝統工芸品である。
 メンパというのは、山仕事に愛用された弁当箱の事で、今でも山の必需品として多くのファンに支持されている。
 井川メンパの特徴は、天然漆の美しい光沢と、詰めた食べ物が冬暖かく夏は腐らない事で、メンパに詰められたご飯を食べれば、現代的な弁当箱にはない、ほのぼのとしたおいしさを味わう事が出来る。
 起源は定かではないが、鎌倉時代から作られていたと言われている。室町期に井川は金山で栄え、そのために水替えの杓や曲桶の需要があったため、曲物の技術が修練された。のちに農家の副業として販売されるようになったとされている。
 井川メンパは、全て国内産天然ひのき材、本漆仕上げで作られた、伝統の弁当箱である。
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2007/1/29


大坂弘道(人間国宝) Oosaka Hiromichi Hiromichi Osaka (Living National Treasure)

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 昭和十二(1937)年、鳥取県倉吉市に生まれる。平成九(1997)年に「木工芸」で重要無形文化財(人間国宝)に認定された。
 東京学芸大学美術科を卒業後、東京の公立学校教諭のかたわら、人間国宝・氷見晃堂氏らに師事。唐木指物などの木工技法を学ぶ。技法に研鑽を積み、やがて日本伝統工芸展で受賞を重ねるまでになった。
 宮内庁から正倉院宝物摸造を委嘱されたのが昭和55年。氏が四十三歳のときである。これを機に学校を退職し、本格的に復元制作に専念。昭和61年に「紫檀(したん)木画箱」の復元摸造を完成させ、正倉院に納めた。
 正倉院の研究成果を応用した木画、透かし彫りなどにさえた技を発揮し、黒柿(こくし)や紫檀(したん)などの素材の特色を活かした多彩な作域が高い評価を得ている。
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磯井正美(人間国宝) Isoi Masami Masami Isoi (Living National Treasure)

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 大正十五(1926)年、香川県高松市に生まれる。 昭和六十(1985)年、重要無形文化財「蒟醤(きんま)」の保持者(人間国宝)に認定される。
 「蒟醤(きんま)」とは、漆芸の加飾(装飾)技法のひとつで,漆の塗面に剣という特殊な彫刻刀で文様を彫り,その凹みに色漆を埋めて研ぎ出し,磨き仕上げるもので,線刻の美しさが発揮される。
 父は讃岐漆芸中興の祖とも称される磯井如眞(いそいじょしん)。凸版写真印刷からヒントを得た点彫り蒟醤を創案し、重要無形文化財「蒟醤」保持者(人間国宝)に認定されている。
 繊細華麗な父の作風に対して、正美氏の作品は、「漆の古典的な美しさを現代の新しい感覚で生かしたムード派」と評される。蝶や万葉集に登場する植物などをモチーフに、奥深い心象風景をたゆたうように表現する。
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北村昭斎(人間国宝) Kitamura Shousai Kitamura Shosai (Living National Treasure)

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 奈良在住の漆芸作家、北村昭斎氏(昭和13年生まれ)は「螺鈿(らでん)」の重要無形文化財保持者(人間国宝)と、「漆工品修理」の選定保存技術保持者のふたつの認定を受けて、創作のほかに文化財の修復や復元模造の制作など、多面的な活動を精力的に続けている。
 「螺鈿(らでん)」とは、貝殻の真珠色に光る部分を磨いて薄片にし、種々の形に切って漆器や木地の表面にはめ込み、または貼りつけて装飾する工芸技法のこと。
 氏は代々続く漆の家に生まれ、東京芸術大学漆工科卒業後、漆芸の修行を積んだ。とくに、厚貝螺鈿技法を高度に会得し、伝統技法を踏まえながら、新たな工夫を加えている。
 菱文、花文などを組み合わせた大胆な意匠に特色があり、現代的な美しさを示すものとして芸術的にも高く評価されている。
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岩谷武治 Iwatani Takeji Takeji Iwatani

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 1936(昭和十一)年青森県深浦町生まれ。津軽塗の伝統工芸士、雅号は剛山。
 69年津軽塗・剛山工房を設立、75年津軽漆友会発足。
 76年全国漆器展、全国漆器展理事長賞、81年伝統工芸士に認定、現津軽塗伝統工芸士会会長。2003年全国漆器展林野庁長官賞受賞など多数を受賞。
 津軽塗は江戸時代初期に津軽藩に召し抱えられた職人が起源といわれる。別名「馬鹿塗」とも言われ、漆を塗って研ぐ工程を数十回も繰り返し、数ヶ月におよぶ手間をかけて完成に至る。
氏の作品は全て客からの注文に応えて作られる。お客様から二つ注文されたら三つ作り、一つは自分で使い作品のその後の変化も見届けるという。
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賽銭箱 Saisen-bako Offering Box

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 お賽銭とは祈願した神様や仏様に、願いの成就に対する感謝として供えるお金であり、古来は米や金銀といった価値のあるものを供えていたものが貨幣経済の発達に伴い、金銭に代わったものである。
 賽銭箱はこれらを受け取るためのもので、室町期に鶴岡八幡宮にお賽銭が散らばらないように集める「散銭櫃」を置いたとされ、これが「賽銭箱」の始まりと言われる。
 その後、江戸時代に伊勢詣でなどの旅が盛んになったことから賽銭箱の風習も全国に広がり、現在のような形となった。
 上部が木枠になった箱が一般的な形だが、深川閻魔堂の19の投入口を持つ賽銭箱や江島神社の辺津宮の巾着型をした賽銭箱など変わった形をしたものもあり、訪れる人を楽しませている。
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