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「日永(ひなが)うちわ」は、農家の副業として作り始められ、江戸時代には東海道日永宿で伊勢参りの土産品として売られ親しまれたという。明治時代中期までは、十数の製造業者が軒を並べる盛況ぶりで、京うちわと共に全国にその名を轟かせたとされる。しかし、鉄道が開通すると宿場はさびれ、次第に衰退して行った。現在も営んでいるのは一軒しかないといわれている。
特徴は、女竹(めだけ)の丸竹を使用するため、握りやすいところにある。また、骨の数が六四本と多く、柄と骨が一体となった丈夫な作りのため、弾力性があってよくしなり、柔らかな風が起こる。
製作工程は手が込んでおり、その工程数は実に二〇以上にも及ぶという。三年物の女竹を切り落とし、一昼夜水に漬け六四本に割る。糸で等間隔に編んで、うちわの形を作り美濃紙を張る。絵柄は、木版画の手法で刷られた美人画や富士山、伊勢神宮が多い。
最近は、伊勢型紙の技法を用いた透かし絵や、松阪木綿を素材に用いた製品を開発し、人気を博しているという。
特徴は、女竹(めだけ)の丸竹を使用するため、握りやすいところにある。また、骨の数が六四本と多く、柄と骨が一体となった丈夫な作りのため、弾力性があってよくしなり、柔らかな風が起こる。
製作工程は手が込んでおり、その工程数は実に二〇以上にも及ぶという。三年物の女竹を切り落とし、一昼夜水に漬け六四本に割る。糸で等間隔に編んで、うちわの形を作り美濃紙を張る。絵柄は、木版画の手法で刷られた美人画や富士山、伊勢神宮が多い。
最近は、伊勢型紙の技法を用いた透かし絵や、松阪木綿を素材に用いた製品を開発し、人気を博しているという。
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