NIPPON Kichi - 日本吉

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2007/11/12


黄楊櫛 Tsuge-gushi Japanese Boxwood Combs

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 黄楊櫛(つげぐし)は、京都府にて今も作られている、髪をすく伝統的な女性の装飾品である。
 櫛の歴史は古く、一番古いものでは縄文時代まで遡る。また、黄楊で作られた櫛は万葉集にも詠まれており、櫛の中でも最上級品として歴史を重ねている。
 京都の黄楊櫛の生産は、平安時代から始まったとされている。
 黄楊の木は、材質が柔らかく地肌を傷つけず、櫛にとって理想的な性質を持っており、一般の櫛だけでなく、西陣織の綴織に使う櫛、京人形の結髪用の櫛など京都ならではの幅広い用途に使われている。
 また、静電気がほとんど起こらないため、枝毛や切れ毛になりにくく、頭皮への刺激も優しく、非常に高いヘアケア効果があるとされている。
 黄楊櫛は、健康的なだけでなく彫や蒔絵も美しい、いつの時代も女性を引き立てる装飾品である。
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2007/6/7


高島田 Takashimada Taka-shimada

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 高島田(たかしまだ)とは、根元を高く仕立てた島田髷の一種である。
 島田髷は、江戸初期、東海道島田宿(静岡県島田市)の遊女の髪形から広まったので「島田髷」と呼ばれたと言われている。
 高島田は、島田の変形のうちでは比較的早くに誕生した格の高いものである。
 上流武家の女性が結ったもので、正式な儀式の場では必ずと言っていいほどこれを結う。根が高いものは武家の女性に結われたが、町娘や芸妓などにも好んで結われた。
 文金高島田は最も根が高く上品な形をしている。「文金」とは男子の結髪様式である文金風の意味で、その上品で優雅な印象から、次第に花嫁に用いられるようになっていった。
 高島田は、江戸時代にあった300もの髪型の中でも人気の、華やかな髪型である。
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2007/5/31


銀杏返し Ichou-gaeshi Icho-gaeshi

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 銀杏返し(いちょうがえし)は、江戸時代末期に起こった女子の髪型。
 髪をひとつに括った根元からふたつに分けてそれぞれ輪にして∞型にし、余った毛先を根元に巻き収めて髪飾りを掛けて止め、髷(まげ)の根元に簪(かんざし)を挿す。この髪型が銀杏の葉がそっくり返ったような形であることから、「銀杏返し」の名が付いた。
 初めは12歳~20歳くらいの一般女子が結っていたが、江戸に入り、芸者や娘義太夫が髷の大きなものを結うようになり、粋好みの娘などがその形を真似たという。明治以降は30代以上の女性、後家や芸人、花柳界の女性にも流行した。
 髪結いに頼まないでも自分で簡単に結えることから、昭和初期まで銀杏返しは一般的な髪型であったという。
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