NIPPON Kichi - 日本吉

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2008/8/19


ろうけつ染め Rouketsu-zome 

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 ろうけつ染め(ろうけつぞめ)は、日本に伝わる衣類の染色法のひとつである。
 ロウを防染剤に用いる模様染で、染める布に、熱して液状になったロウで絵や文字を書き、その上でその布を染料で染めると、ロウを塗った部分は染料をはじき染まらない。
 一色目の色を残したい部分にロウを塗り、二色目を上から染めていけば、ロウを塗った部分は染料をはじき、一色目の色が残る。
 ロウのひび割れや故意的につけた傷等により不規則な線が存在し、その線に沿って染料を流し込む事で模様を作り出したりも出来、最後にロウを全て落とせば完成する。
 古くは正倉院宝物に見られる臈纈(ろうけち)と呼ばれたもので、発生はインド・中央アジアなどの説があり、東南アジア・中国などに伝播していったといわれる。
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2008/8/15


ぼかし染 Bokashi-zome 

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 ぼかし染(ぼかしぞめ)は、日本に伝わる衣類の染色法のひとつである。
 徐々に色階調を変化させる手法の事で、グラデーションなどとも呼ばれている。
 古い歴史をもつ染色法で、中国から伝わった繧繝(うんげん)というぼかし技法は、すでに天平時代に行われていたという説がある。
 平安時代の物語を読むと、着物の裾が濃くぼかされている、裾濃(すそご)や、着物のところどころを斑にぼかしてある斑濃(むらご)という技法が存在していたと推測される。
 基本的には淡色から染めはじめ、ぼかし足には噴霧器で水を吹き、手早く反対側から濃色をぼかしをあわせるように染めていく。この時、ぼかし足の長さ、刷毛に含ませる染料液の量、刷毛使い、噴霧器で吹く水の量などを習熟しておく必要がある。
 ぼかし染は、濃さを変えたり、色を変えたりしながら、ぼかしに染め上げる伝統の染色法である。
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2008/7/10


秋田八丈 Akita-hachijou 

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 秋田八丈(あきたはちじょう)は、秋田県秋田市に伝わる染織物である。県の無形文化財に指定されている。
 寛政期(1789~1804)に、現在の福島県である奥州伊達郡保原から養蚕や織物技術に秀でた石川瀧右衛門が移住し、竜門織・秋田平と呼ぶ袴地を製織したことに始まる。
 瀧右衛門はその技術を広め、当時殖産興業を奨励していた佐竹藩が養蚕・製糸・織物を指導奨励し、後に奥州伊達式のはた道具と織技法、桐生の縞織物と色彩が渾然一体となり、秋田独特のハマナスによる染色法が融合して秋田八丈が生まれたと言われている。
 八丈という名前だが、八丈島の黄八丈(きはちじょう)とは違った独自の染織物で、はまなすの根皮を染料に用いて染めた糸で、主に黄色と茶色の縞柄などを織り上げ、光沢があり、独特の渋みがあるのが特徴とされる。
 秋田八丈は、全国唯一の草木染絹織物でもある伝統の織物である。
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2008/7/4


絞り染め Shiborizome 

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 絞り染め(しぼりぞめ)とは、布を糸で括ったり、縫ったりしてしわをつける事によって模様を表す、染色方法である。
 古くは、数千年前にラテンアメリカ、インド、中国、アジアで作られた布地にもその痕跡が見られ、日本へは、少なくとも1300年以上前に中国から伝わり、その後日本文化の一部として定着したといわれている。
 徳川時代には、美術としても発展を遂げ、技法の種類も広がり、各地でその土地を特色付ける独特な形態も生まれていったという。
 生地を結んで染めると、表面は染まって結び目の内側には色が入らない。糸を使って色々な結びをし、その技術の種類は限りがない。
 世界の絞り染めには6~7種類しか技法がないが、日本にはシンプルな物から、理解する事さえ難しい気の遠くなるような複雑なものまで、およそ100種類も存在している。
 絞り染めは、日本に古くから伝わり発展した伝統の染め物である。
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2008/5/19


阿波安染 Awayasu-zome 

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 阿波安染(あわやすぞめ)は、大阪府東大阪市にて伝えられる工芸品である。
 江戸末期に、徳島県鴨島の藍農家の次男に生まれた安兵衛が、成人してのち、大阪から仕入れに来ていた藍問屋の紹介で大阪の中河内盾津にあった染物店に奉公し、藍染めの技術を修得した。
 慶応元(1865)年、厳しい修行の末に一人前の藍職人となった安兵衛は、大阪市中河内郡天王寺村に暖簾をかかげ、実家から取り寄せた原料をふんだんに用いて藍染めを始めた。
 その丹念な印染技法と味わい深い色合いはすぐに大阪中の評判となったという。
 阿波安染の特徴は、表裏両面に糊を置き、両面から刷毛で生地に染料液を刷毛で均一に染織する引き染めを行うところで、両面から染め付けるため、深い色合いが出てもちも良いといわれている。
 阿波安染は、今なお当時の風合いを留める伝統的な染め物である。
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2008/4/15


明治時代東北地方野良着 型染め 浅舞絞り Meijijidai-touhokuchihou-noragi Katazome Asamaishibori 

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 浅舞絞り(あさまいしぼり)とは、江戸後期、秋田県の平鹿郡平鹿町浅舞地方で発達した絞り染めの技法である。
 特徴は、染める事と干す事が何度も繰り返されていて、堅牢性が非常に高く、草藍によって得られる美しい色彩や香り、更には防虫効果も高く、更にその模様はなんと200種類以上ともいわれるほど豊富だという。
 この「型染め 浅舞絞り」は、明治時代に東北地方で実際に野良着として使用するために作られたもの。
 袖は二種類の型染めとなっており、野良着ながら大変質の高い作りとなっている。
 全て手織りされたもので、本藍染の糸味の良い木綿で出来ており、状態の良さを考えると未使用の作り置きではないかとも思える。
 「型染め 浅舞絞り」は、時代を経てなお美しい藍色が魅力的な、野良着である。
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2007/12/3


文様 矢絣 Monyou Ya-gasuri 

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 矢絣(やがすり)とは、矢の文様を織り出した絣を指し、矢筈(やはず)とも呼ばれ、絣柄のひとつである。他に染め物などでも見ることができる。
 たて糸を段に染め、少しずつずらして矢羽根状になるように織られており、大きい矢絣は若向き、細かいものは年配向きとして、派手な文様から落ち着いた文様まで様々な柄がある。
 非常に古くから使われている文様で、江戸時代には射た矢が戻ってこないことになぞらえ、結婚の際に矢絣の着物を持たせると出戻ることがないと縁起柄ともされていた。
 明治から大正、昭和初期にかけては女学生の制服としても愛用され、今でも卒業式などで時折見られる矢絣の袴姿に、その面影を見ることができる。
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2007/11/29


小林籐工芸 Kobayashi-tou-kougei 

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 小林籐工芸(こばやしとうこうげい)は宮崎県小林市で50年ほど前から行われている籐工芸である。九州での籐工芸は唯一ここだけである。
 材料となる籐はマレーシア産が主に使用される。骨格となる部分には大民、中民、小民と呼ぶ丸い棒状の籐をバナーで焼いて曲げる。その後、こい茶色に色づけを行い、この地方独特の方法で染め上げた皮籐を編み込んで仕上げる。
 籐を使い幾何学的な模様や彎曲の曲線を生み出すには、非常に高度な技術が必要で長年の修練と匠の技を必要とする。
 作り出された籐製品は実に見事な空間と構図を描き出し、数十年の歳月が流れても丈夫で斬新さを保つ工芸品と内外から高い評価を得ている。
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