NIPPON Kichi - 日本吉

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2008/1/17


青貝塗 Aogai-nuri 

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 青貝塗(あおがいぬり)は、国の伝統的工芸品に指定されている「高岡漆器」の代表的な技法の一つ。
 アワビなどの貝を刀、針といった道具を用いて三角形や菱形の細片を作り、これを組み合わせて山水花鳥を表現する技法で、江戸時代初期に当時の越中富山藩主が京都より漆器職人を招いたことに始まるという。
 約〇・三ミリ厚の貝を貼り付ける一般的な螺鈿(らでん)に対し、青貝塗は約〇・一ミリ厚の薄い貝を貼り付けるため、下地の黒い漆が透けて貝が青く見えることから、こう呼ばれるようになった。
 青貝塗の作業は分業化されており、木地師、青貝師、塗師(ぬし)がそれぞれ連携を取りながら製品に仕上げていく。木地師が木で箱や器などを作り、青貝師が貝を貼り付け、塗師が下塗りと上塗りを行う。製品はお盆や文箱、コンパクトな箱など実用品が多い。
 漆器は使えば使うほど味が出て、時と共に深い愛着がわいてくるもの。だからこそ、普段の暮らしの中で使って欲しいと、青貝塗の職人たちは願ってやまない。
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勇助塗 Yuusuke-nuri 

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 勇助塗(ゆうすけぬり)は、国の伝統的工芸品に指定されている「高岡漆器」の技法の一つで、現在は富山県高岡市内の塗職人三代目・細野萩月が継承している。
 その名が示すように、江戸時代末期に初代勇助が、唐物(からもの)として珍重されていた当時の中国・明朝の漆器を研究して新しい技法を生み出したことに始まる。
 主に朱色や栗色を基調とした中国風の意匠に花鳥、山水、人物などの絵柄を描き、要所に「青貝入り箔絵(はくえ)」や「玉石入り錆絵(さびえ)」の飾りを施すのが特徴で、繊細さと優美さを兼ね備えた作品は、昔も今も高い評価を得ている。
 製作工程は多様で、漆を塗る前に漆器を堅牢なものにするための下準備、漆塗り、磨き、加飾、仕上げなど二〇にも及ぶ。
 これらの作業のすべてを一人で手がけ、化学染料などは一切使わずに、徹底して漆にこだわって作品は生み出される。長い伝統に培われた高岡漆器の代表と呼ばれるのもうなずける。
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2006/12/22


八雲塗 Yakumonuri Yakumo lacquer ware

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 島根県松江市、出雲市で作られている独特の漆器。江戸時代末期に塗師坂田平一が、中国の漆器を参考にし創作したのが始まりである。
 工程は様々な色漆と青貝金銀粉を用いて華麗な文様を描き、平らに研ぎ出した後、上質の天然漆を塗り重ねる上塗技法を使う。独創的な手作業の技法により、深い趣のある製品がつくられている。
 使えば使うほど、下地の図柄が浮き上がって一段と鮮やかさが増す。
 漆師で10年、絵師で8年は修行を要するといわれる高度な技術であるが、長年、その歴史と伝統は今日まで守られてきた。
 昭和57年、島根県ふるさと伝統工芸品に指定された。
 主な作品は盆・食器・重箱など。
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