北川内神楽（きたかわうちかぐら）は南部神楽の伝統を引く宮城県の伝統芸能で、今から約１００年前、尾形清左衛門氏によって広められたとされている。
　荒々しい役柄に用いられる荒面（鬼面）、主人公として使用される色白の若人面、愛嬌ある女面、豊かな長い顎を持つ翁面などおよそ１０種類ほどの面と、きらびやかな衣装で舞う。
　太鼓による激しいリズム、ストーリー性豊かな合戦物・人情物・余興物などの演目は親しみやすく、観る人を魅了する。
　元来農民の楽しみとして、村々の鎮守（ちんじゅ）の祭り、祖先の霊を祀るお盆、正月休みなどに行なわれたが、現在は北川内神楽保存会員によって受け継がれ、毎年４月に北川内光明寺仁王堂で開催される仁王祭りにて公演されている。