NIPPON Kichi - 日本吉

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2008/2/27


欄間 Ranma 

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 欄間(らんま)とは、採光通風および意匠上のために鴨居(かもい)の上などに設ける開口部である。
 小壁の一部に格子、組子、透かし彫、障子等をはめ込んだものもあり、採光・通風・換気の役割を果たすとともに、部屋の装飾にもなっている。
 欄間の形には、枡形やひし形などの格子組みしたもの、板の上下にすき間を開けたり透かし彫りを入れたもの、小型の障子を入れたもの、くしの歯のような細かい縦線の入った筬欄間(おさらんま)などがある。
 発祥は、中国で漢の時代に生まれ、鴨居や長押(なげし)の上に蘭の花を飾り、そこから漂う花の薫りを楽しんだことから蘭の間と呼ばれたといわれるが、ハッキリとしない。
 欄間は、日本的な繊細なデザインから、彫刻を施した豪華なもの、そしてリビングや洋室にも似合うものまであり、実用的であるだけでなく、心にゆとりが生まれる効果を持つ空間・建築美術品である。
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2007/11/28


真禅院 三重塔 Shinzen-in Sanjuu-no-tou 

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 岐阜県垂井町の朝倉山の麓に数百メートル離れて建つ真禅院(しんぜんいん)と南宮大社(旧称南宮神社)は、とても深い関係にある。
 真禅院の前身は天平一一(739)年、行基により創建された宮処寺(ぐうしょじ)といわれ、その後、最澄により南宮神社と神仏習合され、大神宮寺と改称した。ところが明治時代に入ると、今度は神仏分離によって三重塔、本地堂などが神社西方の現在地に移され、真禅院と称せられるようになった。複雑な歴史を物語るように、真禅院入り口の石柱には「朝倉山南宮寺」と刻まれている。
 南宮神社境内の南方に建っていた三重塔は、地元住民の力を借りて、明治四(1871)年までに現在地への移築が完了した。寛永一九(1642)年の建立で、高さ25・38m、鴨居の上に取り付ける横木の長押(なげし)などに、極彩色の文様が施されているのが特徴である。内部には本尊の大日如来を安置する。国指定重要文化財。塔の前方は開け、遮る建物などがないため、遠くから眺めても全体がよく見える。
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2007/4/12


旧真野家住宅 Kyushinnokejutaku Former House of Shinno Family

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 旧真野家住宅は、構造がきわめて古く、各所に古式を残しており、建築時期は、17世紀後半の江戸時代頃または更にさかのぼるとの説もある。
 主屋の表側を除く三方はすべて大壁となり、小舞は雑木や丸竹を混用し、大壁の塗厚は20センチ以上である。架構は梁行が二張間で、二ヶ所だけ梁受桁を用いて柱を抜いているほかすべての柱が原型どおり整然と並んでおり、奥の「でい」と言われる室にはこの時代としては珍しく床の間があった痕跡がある。
 柱は同じ太さの角材で釿削り後、台鉋で仕上げられており、もともと長押はなく厚鴨居を使うなど古い形式を残している。
 また土間とおきまの間を板戸と格子窓で仕切り、納戸も片引戸を使うなど閉鎖性の強い構造になっている。
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2007/2/23


大川彫刻 Ookawa-choukoku 

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 大川彫刻は、福岡県大川市にて彫られる伝統工芸品である。
 約460年前の室町時代、榎津久米之介によって大川木工の歴史は始まったと言われる。
 大川彫刻における欄間彫刻は、立花藩の立川流の流れをくむ、天保3(1832)年生まれの村石繁太郎に始まると言われ、主に社寺彫刻を生業とした。
 昭和に入ると欄間彫刻は、木造住宅の茶の間などの鴨居の上に、採光と換気・通風を良くする実用性と、装飾性を兼ねた室内彫刻欄間へと移り変わっていった。
 欄間以外にも、木工の町・大川は工芸技術が発達しており、器、レリーフなど、デザイン感覚にも優れた様々な木彫り工芸が生まれている。福岡県知事指定特産工芸品とされている。
 大川彫刻は、長い歴史を誇る伝統の建築彫刻である。
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2006/12/15


大阪欄間 Oosaka-ranma Osaka Ranma (Transoms)

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 大阪欄間の始まりは17世紀初期といわれている。大阪府内の聖神社や四天王寺等にその伝統技法のもととなる技術がみられる。江戸時代中期には商家を中心とした一般の住宅の茶の間、客間等の鴨居(かもい)の上に、光を取り入れたり、風通しを良くするという実用性と品格を保つための室内装飾として、取り入れられてきた。
 大阪欄間には、軽やかな存在感を持つ、屋久杉の木目を活かした「彫刻欄間」、日本家屋の直線の美しさに調和する「筬欄間」(おさらんま)や「組子欄間」(くみこらんま)、など多数の技法がある。
 素材の特徴としては、屋久杉などの銘木や、春日杉、吉野杉、秋田杉、会津桐、桧などが用いられ、それらを大阪独特の道具を使って加工する。特殊な技術を駆使して、下絵の墨の筆先による細かい線まで削りだし、繊細な表現まで形にしている。
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