１５３０年頃稗貫氏が築城。１５９１年頃南部氏の城代・北秀愛が修築し、花巻城と改称。
　北上川に沿って形成された台地が東方に大きく突き出した地を利用した平山城である。
　内郭は本丸、二の丸、三の丸に分かれ、本丸に天守はなく、二の丸には郡代屋敷や馬場、御蔵が、三の丸は上級家臣団の屋敷になっていた。
　城の裏口にあたる搦手門（からめてもん）は「円城寺門」と呼ばれ、和賀氏の本拠・二子城大手門だったものを移築したもので、鳥谷ヶ崎（とやがさき）神社に現存している。
　明治まで南部氏の郡代が在城。明治６年に建物は払い下げ取り壊され、城跡は鳥谷崎公園となり、昭和７年、移築されていた円城寺門が鳥谷崎神社に移築、平成７年本丸西門が復元された。