NIPPON Kichi - 日本吉

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2007/10/1


雁戸山 Ganto-san Mt. Gantosan

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 雁戸山(がんとさん)は蔵王連峰の北端にあり、宮城県川崎町と山形県山形市にまたがる。山頂は北雁戸と南雁戸の二つからなる双耳峰(そうじほう)で、南雁戸の方が1m高い。一般には北雁戸が頂上と見なされている。
 標高1485mの山頂へは、笹谷峠(ささやとうげ)から南に向かうルート、蔵王熊野岳方面から北へ縦走するルート、宮城川崎から西へ登るルートなど数本ある。装備さえしっかりしていれば、冬以外なら危険は少なく、ちょっとした遠足気分で登ってみるのもいい。
 好天に恵まれれば、蔵王の山々をはじめ素晴らしい展望を楽しめる。初夏はツツジやシャクナゲ、晩夏はウメバチソウ、初秋は紅葉と、シーズンを通して草木花が迎えてくれる。雁戸山は、日本海に注ぐ最上川水系と太平洋に注ぐ名取川水系の、分水嶺(ぶんすいれい)でもある。
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2007/9/13


熊野本宮社 Kumano-honguu-sha Kumano Hongusha Shrine in Natori

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 名取市の高館には熊野信仰にゆかりの深い熊野本宮社(くまのほんぐうしゃ)がある。熊野信仰とは、熊野三山を聖地とする信仰のことで、同じ高館にある熊野那智神社、熊野神社新宮社とともに名取熊野三社のひとつに数えられる。
 熊野信仰は、神仏習合や浄土信仰の影響を受けて平安時代後期から盛んになった。高館山(名取山)を熊野連山に、名取川を熊野川に、仙台湾を熊野灘にみたて、奥州一の熊野信仰の場となっている。全国に熊野信仰に由来する神社があるが、三社が揃ってあるのはこの名取だけである。
 三社のなかで一番北に位置するのが本宮社である。平安末期、熊野権現を信仰していた老女のところへ山伏が尋ね、熊野の神のお告げを伝えた。保安四(1123)年、老女の勧請で創建されたという。本殿は木羽葺(こばぶき)で、落ち着いた風格である。
 本宮社には市の無形文化財の鹿踊りが伝わる。頭に鹿頭背を被り、赤地の旗には熊野本宮社、黄地の旗には五穀成就と記した二本の幟(のぼり)を背負った装いで踊る伝統的な芸態が伝承されている。
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2007/7/27


名取川 Natori-gawa 

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 名取川(なとりがわ)は、その水源を宮城、山形県境付近に聳える神室岳(かむろだけ)に発し、宮城県のほぼ中央を流れて、太平洋へと出る清流である。
 「なとり」という名称の由来については、アイヌ語で渓谷を表す「ナイトリベツ」に語源を有する説や、古来は下流部が入り江となっていたため、アイヌ語で静かな海を表す「ニットリトン」から来ているという説、湿地の意味のアイヌ語「ヌタトリ」から、丹取(にとり)と呼ばれるようになり、それが転訛した等、様々ある。
 河川上流には二口渓谷や磐司岩、秋保大滝など自然美あふれる景観を有し、流域には旧石器時代から縄文時代にかけての遺跡も多く、古来より人々の生活を支えてきた川でもある。
 また、仙台藩祖伊達政宗公は、伊達六二万石の城下町を築くにあたり、名取川下流域の水田開発を盛んに行い、今の仙台の隆盛の礎をもたらすこととなる。
 奥羽の大自然と、そこに集う人々が織り成してきた悠久の歴史をたゆたえ、今日も川は穏やかに流れている。
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広瀬川 Hirose-gawa The Hirose River

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 広瀬川(ひろせがわ)は、宮城県仙台市を流れる主流長46kmの河川で、1級河川名取川の最大の支流である。
 その水源を奥羽山脈の関山峠付近に発する流域面積約311平方kmの河川で、仙台市は、この広瀬川の広大な段丘地形の上に発展してきた町であり、仙台の母なる川と呼ばれている。
 仙台の中心市街地を形成している河岸段丘は、広瀬川の河道変遷により形成されたものであり、広瀬川の特徴である自然崖もこのような過程で形成された。
 多くの貴重な動植物の生息地にもなっており、清流にしか棲まないアユやカジカガエルが見られるほか、カワセミ、ヤマセミなど、百種類を超える野鳥も確認される。
 広瀬川は、仙台市街地を流れる都市河川でありながら、荒々しい自然と豊かな緑が調和する渓谷さながらの景観を残す川である。
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大東岳 Daitou-dake Mt. Daitodake

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 宮城県と山形県の県境に位置し、名取川の源となっているのが大東岳(だいとうだけ)だ。
 標高は1366mの鐘状死火山で、頂上が台形の形をしているため広く、堂々とした山容を誇っている。
 山頂部はなだらかで広いが、それを取り囲む周囲の斜面はかなりの急勾配である。とはいえ、登山コースもいくつか用意されており、初級者でも充分、その頂を踏破することが出来る山である。
 広い山頂には、この山が火山だったことを示す火口湖があり、周りに広がる平坦地にはシャクナゲ等の高山植物がシーズンになれば咲き誇る。
 その山頂からの眺めは素晴らしく、東西南北を余すことなく堪能できる。また、麓に広がる二口渓谷の豊かな自然も見所であり、初夏や紅葉の色付く秋などは格別の美しさを訪れるものに魅せてくれる。
 上にはもう空しかない広い頂上で、シャクナゲに囲まれてゆっくりと登頂の喜びをかみしめる。これ以上の贅沢は、そうはないだろう。
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2007/5/10


二口峡谷 Futakuchi-Kyoukoku Futakuchi Gorge

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 二口峡谷は、宮城県仙台市太白区秋保町にある景勝地である。
 上流部は蔵王国定公園区域の名取川最上流部にあり、大小さまざまな滝があり、高さ80〜150mの巨大な凝灰岩の大岩壁が3kmも続く磐司岩(ばんじいわ)など、見所も多い。
 磐司岩には珍しい岩壁植物群落が多く見られ、イワキンバイ、シコタンソウなどが確認されている。
 中流から下流は県立自然公園二口峡谷に属し、秋保温泉がある。
 約8kmにわたり遊歩道が整備されているので、奇岩や渓谷美が気軽に楽しめる場所である。
 日本の滝100選に選ばれている秋保大滝は、国の名勝にも指定される豪壮雄大な名瀑であり、峡谷の中間には姉滝・妹滝もある。
 二口峡谷は、様々な見所のある名勝地である。
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