NIPPON Kichi - 日本吉

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2008/6/6


延年舞 Ennen-mai 

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 延年舞(えんねんまい)は、日光の輪王寺で舞われている千年以上の歴史を持つ舞曲であるという。
 天台宗の慈覚大師・円仁(じかくだいし・えんにん)が、唐から将来した秘舞曲とされ、寺伝によると祥元(848)年に、慈覚大師が日光山に来山した際に伝えられたという。
 延年舞は、毎年5月17日の午前8時に行われ、太鼓の音が鳴り響くと牡丹や唐草模様が描かれた、緋色の直垂(ひたたれ)に身を包んだ「舞衆(まいしゅう)」と呼ばれる二人の僧侶が登場する。
 朗々と声明(しょうみょう)を唱える一山の僧侶を背に、上座(じょうざ)の舞衆が重々しく、下座の舞衆が烏帽子(えぼし)を着けて軽やかに舞を奉納する。
 東照宮春季例大祭にさきがけて舞われるもので、現在は輪王寺と岩手県の毛越寺(もうつうじ)に残るのみであるという。
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2008/5/12


猪口 Choko Choko (sake cup)

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 猪口(ちょこ)とは、日本酒を飲むときや、蕎麦を汁につけるときなどに使われる陶製の小さな器のことをいう。
 名称の由来は、本膳中の中付けの小器「猪口(ちょく)」が転じた言葉や、猪の口(鼻)に似て上が開き下が窄んだ形に見えるから、という説がある。
 日本酒を燗(かん)にする時は、お猪口に注いだ時の温度を考えて温める。徳利(とっくり)で40度の「ぬる燗」にまで温めて猪口に注ぐと、ちょうど35度の「人肌燗」くらいになる。その他、温度によって「日向燗(ひなたかん)」「涼冷え」「花冷え」などの風情ある呼び名がある。
 また、蕎麦猪口の模様には石垣文、唐草文をはじめ、色々な柄がみられ、小鉢など別の用途でも幅広く利用される。
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2007/12/28


棚沢獅子舞 Tanazawa-shishi-mai 

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 獅子舞は奥多摩地方に古くから多くの地域に伝承されている伝統芸能である。棚沢獅子舞(たなざわししまい)は毎年八月、熊野神社の祭礼に奉納されるものである。
 時期は定かでないが、文政年間(1819~1829)に、奥氷川神社の獅子舞から伝わったものが始まりといわれている。
 祭礼当日は早朝より、村内の拝所巡りが行われる。まず熊野神社で社殿を七周する「宮詣り」が奉納された後、山の神、愛宕神社、獅子宿、将門神社、不動堂、正法院などの舞を各地で披露し、熊野神社に戻ってくるという。
 構成は三匹獅子に花笠四名、囃子方三名、笛方、唄方各数人名ずつとなっている。唐草模様の衣装を身につけた獅子舞達の、躍動感のある舞は、勇壮で美しいものである。
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2007/11/22


文様 桧垣(ヒガキ) Monyou Higaki 

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 桧垣(ひがき)とは、檜の薄板を網代のように斜めに組んだ垣根を文様化した和文様である。
 和文様とは、平安時代以来、公家の服装・調度品や装飾に用いられた形、色、構成などに独自の優美な様式を持つ図柄の総称である。
 檜垣に菊唐草を散らしたり、梶の葉をあしらったものなど、様々な表現がとられている。
 交わる角度が直角でなく、長方形が平行四辺形になったものもあり、白生地や染織の地紋にも多く用いられている。
 檜垣・桧垣・菱垣と言い、網代(あじろ)とも言われている。網代とは、網の代りの意味で、魚をとる仕掛けの一種である。
 文様・桧垣は、衝立や垣根・天井・羽目板などや、帯や小紋の柄に多く用いられてきた、伝統的な和文様である。
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2007/11/7


函館ハリストス正教会 Hakodate-harisutosu-seikyoukai 

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 函館ハリストス正教会は、北海道・函館西部のシンボル。日本で初めて建てられたギリシア正教会の聖堂である。
 江戸末期の安政五(1858)年に、キリスト教が禁止されていた日本で、初めてギリシア正教がロシアの司祭ニコライにより伝えられ、ロシア領事館付属の聖堂として建てられたのが始まり。日本のギリシア正教発祥の地となった。鐘の音から地元では「ガンガン寺」とも呼ばれ親しまれている。
 外観は、細長い三角屋根や、3つの小さなドームなどに見られるロシア風ビザンチン様式の建築が特徴的。漆喰塗仕上げの白壁と緑色の屋根の色の調和が美しい建物である。内部には、黄色と赤の唐草文様じゅうたんが敷きつめられ、正面壁面にはロシアから運んできた極彩色の絵が飾られている。
 この聖堂は、日本ハリストス正教会の発祥の地であり、意匠的にも優れているとして昭和五八(1983)年に国の重要文化財に指定された。
 
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2007/9/28


中神の獅子舞 Nakagami-no-shishi-mai 

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 中神の獅子舞(なかがみのししまい)は、東京都昭島市にある熊野神社で、毎年の四月第三日曜日に奉納される獅子舞である。
 戦国時代に関東一円を北条氏が支配していたころ、八王子城主の北条氏照が、京都で見た三匹獅子舞を気に入り、城内で出陣の儀式に取り入れて戦勝祈願をしたのに始まり、その後の徳川時代1620年頃から幕府が獅子舞を奨励、関東から東北各地にかけての農村に三匹獅子舞を定着させていくこととなる。
 一説には幕府による天下平定政策の一環だったとも言われる。
 三匹の獅子は、大頭(だいがしら)、中頭(ちゅうがしら)、雌獅子と呼ばれ、顔は金色で顎には朱色の水引を掛けている。また、衣装は藍染めに唐草牡丹を白く染め抜いた鮮やかなものである。
 東京都の無形文化財に指定されているその舞は勇壮さに秀で、中でも約4kgある獅子頭を被ったまま背面に反り返る太刀懸りは神業と呼ばれるほどである。
 五穀豊穣を祈って豪快な舞を見せる三匹の獅子は、いつも人々の歓喜の輪の中にいる。
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2007/7/27


仙台箪笥 Sendai-tansu Sendai Chests

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 仙台箪笥(せんだいたんす)は、安土桃山時代に伊達藩の棟梁により創案されたものといわれる、重厚な中に日本独特な美を感じさせる工芸品である。
 欅(けやき)や栗の木を主な材料として用い、表面は透明で下の木目が美しく見える木地呂塗り技法で仕上げられ、最終的には龍や唐獅子、牡丹や唐草などの精緻な文様が打ち出された鉄金具を取り付けて完成となる。
 この、鉄金具が仙台箪笥の特徴であり、どっしりとした重みのある箪笥を優雅で趣のある印象に仕立て上げてくれる。
 一つの箪笥におおよそ70から80個の金具が取り付けられ、本来は太刀や袴などを折りたたむことなく収納できるよう考案された男物の箪笥に、優雅さと気品を与え、男女を問わず使用できる逸品に変貌させてくれている。
 その後も技術の切磋琢磨は続き、今日では従来の意匠を継承しつつ、現代のライフスタイルにも合う箪笥が作り続けられている。
 五百年の時を経てなお、変化を続ける工芸品は、今も人々の生活を彩っている。
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2007/6/29


掛札英敬 KakefudaHidetaka Hidetaka Kakefuda

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 オーダーメイドの風呂敷を専門とする染物店「京都 掛札」三代目。1977年、京都市生まれ。1996年、京都市立芸術大学入学。在学中に彫刻専攻から構想設計専攻に移籍。大学在学中に家業を手伝い始め、代々店に伝わる家紋帳を見て伝統模様に興味を抱き、大学卒業後に家業を継ぐ。
 2004年、中村勘九郎の「十八代目中村勘三郎襲名」の挨拶の品として木綿の風呂敷のデザイン、制作を担う。これをきっかけに翌年、唐草や亀甲など日本の伝統文様をアレンジした綿の風呂敷を発表。「入門編として気軽に使かってもらえる風呂敷が欲しいと思ったんです」と語る口調は、まったく気負いがない。2005年以降、日本伝統の文様をもとにした「ジャパニーズモダン」とも称される新作風呂敷を発表し続けている。
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