にじり口 Nijiriguchi Nijiri-guchi
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茶室には、高さ・幅が60センチほどの入り口がある。これを「にじり口」と呼ぶ。「にじる」というのは、両手をついて膝で進むような動き方のこと。
これは、利休が大阪枚方の舟付の潜りを見て、二畳の席に試みたのが始まりだという。茶室に入る客が、頭を下げ、手をつき膝を折り、にじり入ることは、茶の湯における決まりごとである。それは、茶室が外とは別の世界であるという考え方によるもの。外のけがれをにじり口で落とし、地位・身分の高い人でも頭を下げさせる、という目的で作られた。また、にじり口は空間演出の役割も果たす。茶室自体は小さな部屋だがにじり口を通って入ると高さや奥行きを感じることができる効果が望めるのだ。
にじり口は、日本人独自の美徳、「へりくだり」の精神を具現化した、我が国ならではの建具である。
これは、利休が大阪枚方の舟付の潜りを見て、二畳の席に試みたのが始まりだという。茶室に入る客が、頭を下げ、手をつき膝を折り、にじり入ることは、茶の湯における決まりごとである。それは、茶室が外とは別の世界であるという考え方によるもの。外のけがれをにじり口で落とし、地位・身分の高い人でも頭を下げさせる、という目的で作られた。また、にじり口は空間演出の役割も果たす。茶室自体は小さな部屋だがにじり口を通って入ると高さや奥行きを感じることができる効果が望めるのだ。
にじり口は、日本人独自の美徳、「へりくだり」の精神を具現化した、我が国ならではの建具である。
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- にじり口