NIPPON Kichi - 日本吉

2008/2/22

賤機焼 Shizuhata-yaki 

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 賤機焼(しずはたやき)は、静岡県静岡市の民窯で焼かれる陶器。江戸時代初期に太田七郎右衛門によって創始され、徳川家康より徳川家の御用窯として朱印地と賤機焼の称号をもらい、数百年にわたって繁栄した。しかし、文政一一(1828)年に安倍川の洪水によって窯場が流失。以後は衰退の一途をたどった。
 明治に入り、太田萬二郎によって再興が試みられるも往年の勢いは戻らず、県が郷土産業として青島庄助を招き再興に乗り出すと、二代目五郎が常滑の技術を、三代目秋果が南蛮手という技術を採り入れるなど尽力し、地方色豊かな焼き物として生まれ変わった。現在は四代目が継承している。
 なお、わずかに現存する江戸時代の賤機焼には「鬼福」と呼ばれる意匠が残されている。これは、徳川家康が三方原合戦で武田軍を駆逐した際に「鬼は外、福は内」と叫びを上げながら戦い勝利したという逸話にちなんでいる。
 静岡という穏やかな風土に育まれ、長い時を経て独特な味わいを備えてきた賤機焼は、使う人の手に馴染みやすく、温かく、優しい。

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住所
420-0007 静岡県静岡市葵区柳町95
名前
賤機焼窯元秋果陶房
電話
054-271-2480




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