妻木晩田遺跡（むきばんだいせき）は、鳥取県米子市淀江町・西伯郡大山町に広がる遺跡である。
　ここは、中国地方の最高峰・大山の麓に甦った日本最大級の弥生時代の国邑とされる。
　発掘の結果、弥生時代中期末〜古墳時代前期にかけての竪穴住居跡４００棟以上、掘立柱建物跡５００棟以上、山陰地方特有の形をした四隅突出型墳丘墓などの墳墓３４基や環壕などが発見された。
　大きく７つの地区で構成され、それぞれの地区は異なる機能と役割を持っていた。
　それらの地区が集合してムラを形作っており、その規模の大きさから見て、弥生時代に大山山麓に存在したであろうクニの首都的存在だったと考えられている。
　妻木晩田遺跡は、倭国大乱の影響と考えられる高地性集落であるが、これ程の大規模で長期にわたる例は少なく、多くの研究者に注目されている。