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2008/3/5


信州そば切包丁 黒打ち仕上げ Shinsyu-sobakiriboucyou Kurouchi-shiage Shinshu Soba Knife Kurouchi-shiage

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 蕎麦好きも極まってくると、お店に食べに行くだけでは飽きたらず、やはり自分で打ちたくなってくるものだろう。
 打ち立ての蕎麦の香り、歯ざわり、のどごしは、日本人だけが知っている至福の世界。その瞬間に出会うため、心と魂を込めながら自分で蕎麦を打ってみたい。そう思い立ったら、やはり使ってみたいのが、職人が鍛えた本格的なそば切り包丁である。
 信州の工房で鍛え上げられた黒打ち仕上げは、表面の黒い部分を残して、刃の部分だけを研いだもの。鋼は安来鋼白紙、麺を細く切るのに適した片刃。650gの重量があり、押切りがしやすい。価格は抑えているが、プロでも使える本格派である。
 台所に、こんな「道具」をさりげなく置いておきたい。
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2008/1/15


織部釉 Oribeyuu 

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 戦国武将・古田重然(ふるたしげてる)は、徳川家に仕えた武将でありながら優れた茶人として「古田織部(ふるたおりべ)」という名前で知られ、茶器製作をも手掛けたという。その織部が美濃窯で焼かせた斬新で個性的な作品は、織部の名前に因んで「織部焼」と名づけられた。
 織部焼には赤、黒、青などがあるが、青織部に施されている釉薬(ゆうやく)は、織部の名前に由来して織部釉と名づけられ、織部焼の代表的なものとされている。
 織部釉は高火度釉に分類される緑銅釉で、一二〇〇度以上の温度で溶けて酸化焼成によって緑色になるという。
 「織部好み」という流行をもたらしたと伝えられている、斬新で奇抜ともいえる形や色使いは、桃山時代の人々を大いに魅了したといわれている。
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2007/5/31


高岡漆器 Takaoka-shikki Takaoka Lacquerware

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 富山県高岡市に約四世紀の歴史を持つ「高岡漆器」。歴史の中で育まれた知恵と技の結晶は、様々なかたちで私たちの暮らしに息づいている。
 起こりは江戸時代初期。加賀二百万石の藩主前田利長が、現富山県高岡市に高岡城を築いた際、武具や箪笥、膳など日常生活品を作らせたのがはじまりだという。その後、中国から堆朱(ついしゅ)、堆黒(ついこく)などの技法が伝えられ、多彩な技術が発展した。こうして風景や人物、模様などを錆絵(さびえ)で描き、これに青貝とろう石を交えた「勇介塗り」などが生み出されたのである。また、明治中期に創案された色漆を使って立体感を出してゆく「彫刻塗り」は鎌倉時代の格調を持つ技法として独自の味わいを持つ。他産地に類を見ない多彩な技法は昭和50年に、国の伝統的工芸品の指定を受けた。
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2007/5/22


墨壷 Sumitsubo 

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 大工道具、である。しかしながら単なる道具の域を超えた、造形的に芸術品と言えるようなものも存在している。
 用途は、木材にまっすぐな線を描くことだ。「墨付け」あるいは「けがき」と言う。「池」と呼ばれるくぼみの中に墨を含んだ綿が入っており、その間を通って引き出された墨糸をピンと張り、木材を打つように指で弾くことによって真っ直ぐな線を描く道具である。
 墨付けから工事が始まり、また仕上がりの良し悪しも墨付けの正確さが決定することから、墨壷には機能性とともに仕事の成功を願う職人の気持ちが込められるのだ。
 奈良・東大寺南大門の梁の上で見つかった有名な「忘れものの墨壷」は、実は大切な大工道具を敢えて置いて行ったと思われる当時の棟梁の、恐らく最後の仕事の証でもあり、南大門を守り続けて欲しいという職人の願いの象徴でもあったのだろう。
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2007/5/11


上神焼 Kazuwayaki Kazuwa Ware

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 鳥取県倉吉市を代表する焼物に、「上神焼(かずわやき)」がある。鳥取県指定郷土工芸品である。宝暦年間(1750年頃)に開窯されたといわれる。
 倉吉の地の土は鉄分が多く、焼くと黒っぽくなるのが特徴。そして元来、上神焼の代表的な釉薬は独特の深みのある赤い色である。黒の地に赤の釉薬。焼きあがった上神焼は、えんじ色に似た落ち着いた赤で、食器としても花器としても使う人を温かく包んでくれるような、ぬくもりのある色だ。
 最近では、赤以外にも白地にブルーと緑のコンビで涼しげな食器や、釉薬の色を生かした紫の味わいのあるもの等、新鮮な作風の作品も作られるようになった。
 大地や空をガラスの中に閉じ込めたような、こっくりとした存在感のある器たちである。
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2007/5/10


漆リング Urushi-ring Urushi-ring

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 素材と日本の職人の技にこだわるデザイナー坂雅子が挑んだ、新たな境地。その試みが結晶したのが、日本伝統工芸のモダニズムが味わえるこの「漆リング」だ。シンプルなデザインでありながら奥は深い。
 アクリルを下地としたリングの、小さな面積に漆を塗るには、職人の高度な技術が求められる。さらに色や素材感を表現することは容易ではない。試行錯誤を重ねた結果、アクリルと漆、それぞれの分野の職人が丁寧に仕上げたものを合体し、漆とアクリルが互いを引き立て合うオリジナリティーの高い作品が完成した。使い込むほどに、艶や色が変化する様子を楽しめる一品である。
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dunhill イベントスペース Danhiru-Ibento-supesu Urushi wall, Dunhill event space

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 2005年、イギリスの老舗ブランド「dunhill」が主催した百貨店でのイベントで、壁面の素材として漆が採用された。
 短期間のイベントで使用するには、漆はとても高価な素材。しかし、漆でなくては表現できない特有の滑らかで艶やかな表情によって、通る人を惹きつけ誘い込む、まるでブラックホールのようなミステリアスな空間を演出したい−このことが漆を使用する最大の目的であった。
 表面には銀箔のラインがほどこされ、漆黒と銀のコントラストがモダンな雰囲気を醸し出している。
 制作をプロデュースしたubushinaは、このイベントに向け、約半年の歳月を要し漆を公共の場で使うという事に対して、多様な角度から検証し解決していく。このことが漆のもつ特性をより理解し、学ぶことにつながり、また新たなステップを踏み出している。
■dunhill
 イベントスペース
・アクリル黒漆塗り
・デザイン 尾谷憲一
■プロデュース
 ubushina 立川裕大
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2007/5/9


亀甲彫りサイドテーブル Kikkoubori-saido-teburu Kikkou-bori Side Table (Tortoiseshell Carving Side Table)

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 すべての表面に亀甲の彫りを施し、布着せの漆で仕上げる。
 規則正しく彫られた六角形の模様に光が反射し、奥行きのある質感と表情を感じるテーブルである。
 彫り+亀甲文様+漆
 従来、お椀に乗っていたこれらの技法や意匠が飛び出して、新たな出会いを得、そして活き活きと何かを語りだす。
 新しいのは、技術やデザインではなく、結びつける視点なのだ。
 
■個人邸 サイドテーブル
・亀甲彫り布着漆
・デザイン
 MLINARIC HENRY
 &ZERVUDACHI
 LTD
■プロデュース
 ubushina 立川裕大
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