NIPPON Kichi - 日本吉

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2008/8/8


長崎 ヘトマト Nagasaki Hetomato 

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 長崎のヘトマトは、長崎県五島市下崎山にて毎年一月一六日に行われている祭りである。国の重要無形民俗文化財に指定されている。
 起源と語源はまったく不明の奇祭で、600年ほど前から伝わるといわれ、五穀豊穣・大漁・子孫繁栄・無病息災を祈願する。
 祭り当日は、まず地元の白浜神社で子供や青年が参加する奉納相撲が行われ、次いで鉦を打ち鳴らしながら白浜の海岸に向かう。
 続いて、着飾った新婦二人が酒樽の上で羽根つきをして、次に体にススを塗り付けた若者が藁玉を激しく奪い合う玉蹴り、豊作と大漁を占う綱引きと続いて最後に大草履が登場し、見物の娘を次々と捕えて草履の上に乗せ激しく胴上げを行いつつ山城神社へ奉納する。
 長崎のヘトマトは、地域で行う諸々の行事を一度に行う祭りとしては、全国的に他に類を見ない奇祭である。
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2008/5/15


甲州だるま Kousyuu-daruma 

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 甲州だるまは山梨県甲府地方の伝統工芸品で、大神宮祭・十日市などの縁日で招福・厄除けの縁起物として売られ、一般的な赤だるまのほかに数種類ある。
 江戸時代初期に地元の武井八衛門(たけいはちえもん)という人物が、武田信玄の顔を模して作り始めたのが、はじまりと伝えられている。農家の副業として発達し、かつては十数人の職人がいたが、今では製作者は市内に一人だけという。
 柳や桜の木型に和紙を幾重にも張り付けし、重しを乗せ赤や白の塗料を塗り重ね、最後に面描きをして数日間乾燥させる。完成まで二〇以上の工程を要し、製作にはおよそ一ヵ月かかる。
 四百年の伝統に培われた気品と風格はまさに天下一で、顔面の彫りが深く鼻が高いのが特徴。目玉を下まぶた寄りに書き入れるため、神棚に祀ったとき、拝む人と目が合うように見えることから、「下見だるま」とも呼ばれる。
 豊作を願う白だるま、子孫繁栄を願う親子だるまといった、この地方特有の珍しいものもある。
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2007/6/8


能面 延命冠者 Noumen Enmeikaja Noh Mask Enmei Kaja

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 延命冠者(えんめいかじゃ)は翁面の系統であり、目を翁と同様に「へ」の字型にくりぬいて微笑を持たせているが、その大きな特徴である「切り顎」はない。翁よりはずっと普通の男面に近い相貌で、薄い描き髭や微笑む口、大きなエクボなどが若々しい印象を与えている。
 延命冠者の「延命」とは、延命地蔵と同じく延命の徳を備えていることを意味し、冠者とは成人男性のことであるから、延命冠者とはすなわち延命の徳を備えた青年ということである。同じ翁系である父尉(ちちのじょう)と対になる役であり、父尉の子供と考えられている。
 他の翁系の面と同様、平安・鎌倉時代の面影を残しており、長寿、子孫繁栄を祈祷する面である。父尉と同じく十二月往来の時のツレが使用し、またこの面のみ、「鷺」のシテに流用することがある。
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2007/4/2


忍び駒 Shinobi-goma 

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 忍び駒は、岩手県花巻市にて造られる民芸品である。
 南部藩の昔から馬の産地として知られる岩手県には、数々の馬玩(馬の郷土玩具)がある。
 稲藁を材料にした素朴な裸の馬人形で、美しい布で飾られた花巻地方独特のものである。
 忍び駒とは、花巻地方の円万寺・馬頭観世音に古くから伝わる、縁結びや子孫繁栄、五穀豊穣などの祈願の使い駒とされる藁の馬人形の事である。
 里人はその祈願に際し、駒を人に見られぬよう深夜密かに観音前に供えて帰り、祈願成就した時はお礼のため先に供えた駒に五色の色布を着せ飾り、再び仏前に供える習わしであった。
 昭和41年には、郵政省の記念切手図案として採用されている。
 忍び駒は、今でも縁起が良いとして地域の人々に愛されている郷土玩具である。
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2007/2/12


伊賀八幡宮 Iga-hachiman-guu Iga Hachimangu Shrine

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 愛知県岡崎市にある神社。
 その歴史は、徳川家の先祖である松平親忠が15世紀後半に子孫繁栄のため、守護神として創建したのが始まりである。
 徳川幕府3代将軍家光は、この神社に東照大権現(徳川家康)を合わせ祀った。
 また、本殿の増築したものが現在の権現造りの御社殿であり、これも家光がおこなったものである。徳川家のこの神社への思い入れが垣間見られる。
 当時、この神社の鳥居を動かしながら、戦が近いことを町民たちに知らせ、士気の鼓舞に利用したという。
 御社殿は極彩色の立派なもので、国宝に指定されている。隋神門や石橋は国の重要文化財に指定されている。
 家運隆盛、事業発展、厄除開運などのご利益があり、参拝者で年中賑わっている。
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2007/1/31


西方の水かけまつり Nishikata-no-mizukake-matsuri Mizukake Festival (Water Splashing Festival) at Nishikata

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 西方の水かけまつりとは、福島県田村郡三春町西方にて行われる珍しい神事である。
 応永(今から約600年前)の昔から継承されてきたという奇祭、水かけの神事は、村に疫病が流行ったとき水場から霧が立ち上り、まもなく疫病がおさまったという伝説が元になっている。
 村人達は神霊の加護に相違ないと信じ、塩釜神社で行っている水祝いの行事で水垢離(みずごり)をしはじめた。
 水かけ祭りは、水浴び・水祝い・泥かけ祭り等とも称し、祭礼は元旦に行われている。
 無病息災・子孫繁栄・五穀豊穣を願って、大滝根川にて禊ぎを済ませた青年たちが勇壮に水をかけ合う姿は、壮絶である。
 西方の水かけまつりは、近年は厄年や初老の厄落としを兼ねて参加する者もおり、国内では余り例のない稀な祭りである。
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2007/1/6


美保神社 Miho-jinja Miho shrine

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 島根県松江市にある三穂津姫命と事代主神の2神を祀る神社。2神を祀る本殿は大社造りを2棟並べた「美保造り」または「比翼大社造りが、また屋根についても桧皮葺(ひはだぶき)の共皮蛇腹(ともがわじゃばら)でこれらは国の重要文化財に指定されている。
 三穂津姫命(みほつひめのみこと)は大國主神の御后(おきさき)神で、農業及び子孫繁栄の守り神。事代主神(ことしろぬしのかみ)は大國主神の第一の御子神(みこがみ)で、漁業・商業を始め広く生業の守護神として敬仰されている。全国各地にあるゑびす社3385社の総本社として、ことに水産・海運に携わる人々から広く敬い親しまれてきた。
 奉納された楽器、846点が、国の重要有形民俗文化財に指定され、日本最古のアコーディオンや初代萩江露友(おぎえろゆう)が所有していた三味線など、名器、珍品もその中に含まれている。
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