NIPPON Kichi - 日本吉

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2008/9/2


かずらたて Kazura-tate 

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 鹿児島県にある甑島(こしきじま)に古くから伝わる村の伝統行事「かずらたて」は、五穀豊穣を祈る祭りである。もともとは旧8月1日の十五夜の行事だったが、現在は帰省に合わせて8月のお盆に行われている。
 まだ夜の明けきらないうちから山に入ってカンネンカズラを採り、そのクズカズラをつなぎ合わせて束ね、大綱をつくっていく。出来上がった大綱は山から里へおろし、いよいよ午後からパレードが始まる。
 先導の若者が大漁旗を掲げ、派手な白塗りの化粧に派手な衣装をまとい、ほら貝を吹いて踊りながら、若者の持ち上げる大綱を先導していく。長さ50~100mの大綱は大蛇に見立てられ、これを大勢でかついで練り歩く。
 行列が港へ着いたとたん、猛烈な勢いで大綱をとぐろ状に巻きあげていく。近くに立っていると突き飛ばされそうな勢いさえある。巻き上げた大綱の上に、若者たちがわれ先に乗って踊る姿は非常に賑やかである。
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2008/8/19


祭頭祭 Saitou-sai 

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 茨城県鹿嶋市宮中の鹿島神宮は全国の鹿島神社の総本社である。創建は紀元前六六〇とされており、非常に長い歴史があり、神社で一年間に行われる行事も多い。その中でも三月の祭頭祭(さいとうさい)は規模の大きい、春を告げる祭典としても知られている。
 祭頭祭の歴史も古く、奈良時代に戦と命の運を祈りながら出発した防人達の鹿島からの出発「鹿島立ち」にちなんでいるという。五穀豊穣・天下泰平を祈る記念祭の一種ともいわれ、この祭りが終わると本格的な農作業が始まる。
 祭衣に色鮮やかな五色襷(ごしきたすき)という衣装を身につけた人々が囃子唄を歌いながら、六尺ほどの樫棒を組んでは解き、解いては組みながら神宮本殿までの道を練り歩く。途中踊りなども披露され、その行列は一〇〇〇人以上もの大行列になるという。
 祭頭祭は、国の選択無形民俗文化財にもなっている勇ましく華やかな祭りである。
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2008/8/8


長崎 ヘトマト Nagasaki Hetomato 

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 長崎のヘトマトは、長崎県五島市下崎山にて毎年一月一六日に行われている祭りである。国の重要無形民俗文化財に指定されている。
 起源と語源はまったく不明の奇祭で、600年ほど前から伝わるといわれ、五穀豊穣・大漁・子孫繁栄・無病息災を祈願する。
 祭り当日は、まず地元の白浜神社で子供や青年が参加する奉納相撲が行われ、次いで鉦を打ち鳴らしながら白浜の海岸に向かう。
 続いて、着飾った新婦二人が酒樽の上で羽根つきをして、次に体にススを塗り付けた若者が藁玉を激しく奪い合う玉蹴り、豊作と大漁を占う綱引きと続いて最後に大草履が登場し、見物の娘を次々と捕えて草履の上に乗せ激しく胴上げを行いつつ山城神社へ奉納する。
 長崎のヘトマトは、地域で行う諸々の行事を一度に行う祭りとしては、全国的に他に類を見ない奇祭である。
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2008/7/24


くりこま山車まつり Kurikoma-dashi-matsuri Kurikoma Dashi (Float) Festival

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 くりこま山車まつりは宮城県栗原市栗駒岩ケ崎で開催される、夏の到来を告げる賑やかなお祭りだ。
 伊達藩の頃五穀豊穣を祈願したのが始まりといわれており、三〇〇年以上の伝統を持つ。
 毎年七月最後の週の土日に開催される。午後五時から開催される宵祭では、小学生による鳥舞や300人の女性による手踊り、独特なあじのある民謡と踊りの文字甚句(もんじじんく)が披露される。本祭は午前中から、よさこい踊り、おはやし一斉演奏、東北輓馬(ばんば)競技大会などが行われ、午後二時頃から一〇台の山車が一斉に登場、町内を引き回される。
 山車は宮本武蔵、竹取物語、松雄芭蕉などの親しみのあるもの。明るい青や緑、ピンクの色彩で、約4メートルほどの高さがある。
 ふるさと芸能や電動仕掛けの山車を二日間で満喫でき、約三万人の観光客が訪れる人気のお祭りだ。
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2008/7/11


西馬音内盆踊り Nishimonai-bon-odori Nishimonai Bon Dancing

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 西馬音内盆踊り(にしもないぼんおどり)は、五穀豊穣や先祖供養を願い、秋田県羽後町の西馬音内地区に伝わる伝統行事。起原は定かではないが、一説によると約七〇〇年前に西馬音に御嶽神社を勧請した折に豊年踊りを踊らせたのが始まりともいわれている。
 昭和五六(1981)年に盆踊りとしては全国で初めて、国の重要無形民俗文化財に指定された。
 笛や太鼓、三味線の囃子が櫓の上で鳴り響く中、未成年の女子は彦三頭巾をかぶり、成人の女性は鳥追い笠という編み笠をかぶって顔を隠し、亡者に変して優雅に舞う。女装した男性の踊り子もいる。
 明るいテンポの「音頭」と、静かなリズムの「がんけ」の二種類の踊り方がある。複雑で難しい足の動きにあわせた手の動きが、なんとも美しい踊りである。
 衣装は代々母から受け継がれてきた端縫いの衣装と決まっていて、衣装の柄やデザインは各自違っている。そこには古い絹や呉服を貰い受けて娘のために作ってきた、母達の長い歴史も物語られている。
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2008/5/12


鴨都波神社 Kamotsuba-jinja 

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 奈良県御所市にある「鴨都波神社(かもつばじんじゃ)」は、上鴨社(かみがもしゃ)の高鴨神社(たかかもじんじゃ)、中鴨社(なかがもしゃ)の葛城御歳神社(かつらぎみとしじんじゃ)に対して、「下鴨社(しもがもしゃ)」と呼ばれている。
 主祭神は、積羽八重事代主命(つわやえことしろぬしのみこと)と下照姫命(したてるひめのみこと)で、積羽八重事代主命は、奈良県桜井市の大神神社に祀られる大国主命(おおくにぬしのみこと)の子どもであることから、「大神神社の別宮」ともいわれている。
 拝殿前の右手には、樹齢300年のいち樫が御神木とされている。
 夏祭りと秋祭り宵宮には、五穀豊穣・家内安全・無病息災を祈願し、氏子地域から「ススキ提灯」と呼ばれる30基余りの提灯が奉納され、県の無形民俗文化財に指定されている。
 ススキ提灯とは、4、5メートルほどの竹製の支柱に、横木を4本通し先端から紐で連結し、高張提灯を上から、2・4・4の合計10張を3段に組みたて、先端部に御弊を施したものである。
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2008/5/9


秋田竿燈まつり Akita-kantou-matsuri 

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 秋田竿燈まつり(あきたかんとうまつり)は、秋田県秋田市にて毎年八月三日~六日に行われている祭りである。国の重要無形民俗文化財に指定されている。
 秋田竿燈が始まったといわれるのは宝暦年間(1751~1763)頃で、真夏の邪気や病魔を払い身を清めるねぶり流しに、五穀豊穣の願いを合わせた行事として庶民の間に伝承されてきた。
 祭りでは、10m余りの竹に9本の横竹を結び、46個の提灯を吊した50kgもの竿燈を手のひら、額、肩などにバランスを取りながらのせていく。
 青森のねぶた祭り、山形の花笠まつり、仙台の七夕まつりと並んで東北四大祭りの一つと言われている。
 秋田竿燈まつりは、夜空に揺らめく竿燈の美しさが感動的な、夏祭りである。
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2008/4/4


神明社 三番叟 Shinmeisha Sanba-sou The Sanbaso Dance at Shinmeisha Shrine

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 静岡県西伊豆町の中地区に鎮座する神明社(しんめいしゃ)。
 慶長五(1600)年に、現在の地に再建されたといわれる古社で、毎年一一月二日の夜と三日の朝の二回にわたって奉納されるのが三番叟(さんばそう)という人形浄瑠璃である。
 江戸時代から続いているという人形浄瑠璃による三番叟は、周辺地区に多く伝承されており、この神明社の三番叟もそうして伝えられたものの一つであるといわれている。
 およそ1mほどの大きさになる千歳、翁、三番叟の三体の人形は、一体に付き二人の地区の若衆によって操られ、元は能の演目である「翁」を歌舞伎化した物語を繰り広げる。
 そうした神への捧げものは自然に対する感謝と五穀豊穣、家内安全、天下泰平や疫病祓いの祈りが込められている。
 操者二人がそれぞれ違う部位を操るその動きは、まるで中に人が入っているような緻密な所作で物語を紡ぎ出す。
 神に捧げられるその舞は、見事なまでの美しさである。
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