NIPPON Kichi - 日本吉

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2007/10/23


時田英明 Tokita Hideaki Hideaki Tokita

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 日本に数十人しかいないといわれる根付の世界で、大型新人として注目をあつめる根付師・時田英明(ときたひであき)。1979年、東京都生まれ。
 根付とは、江戸時代に流行した、印籠や巾着などを帯から提げるための「留め具」となる小さな飾り物のこと。現在、コレクターは日本よりも海外に多く、彼もまた留学先のニュージーランドで根付の存在をはじめて知り、翡翠彫刻を学び始める。
 その後同国にて、師匠となる彫刻家・ミック氏と出会う。彼に学びながら彫り始めた根付は、世界トップクラスの根付コレクターから絶賛、奨励を受けるようになっていき、2007年には国内でも「日本象牙彫刻会・新人賞」を受賞した。
 「観察する時間は、教わっている時間と同じ。たかが葉っぱ一枚でも、何かを得ようとする努力で、何かが得られる」
 自分をぎりぎりに追い込みながら、直感を研ぎ澄ます生き方の中で生まれる作品は、唯一無二の強烈な存在感を解き放つ。
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2007/9/14


村山明(人間国宝) Murayama Akira 

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 昭和一九(1944)年、兵庫県生まれ。木工芸作家。
 京都市立美術大学の彫刻科を卒業後、木工芸家である人間国宝黒田辰秋に師事、木を刳(く)り貫いて造る刳物(くりもの)を主として活動していく。
 昭和四五(1970)年には日本伝統工芸展にて「欅拭漆懸籠付文庫(けやきふきうるしがけかごつきぶんこ)」が朝日新聞社賞を受賞。平成元(1989)年にはロンドンのビクトリア・アルバート王立工芸博物館が「欅拭漆盤」を収蔵、平成一一(1999)年にはパリで開催された「日本の工芸『今』百選展」に出品されるなど、海外での活動も精力的に行っている。
 平成一五(2003)年に木工芸の重要無形文化財保持者に認定、人間国宝となる。
 氏の独創的な技法は円熟期を迎えているが、それでも「あくまで通過点」として、なお遠くの高みを目指して創作を続けている。
 寄り添って木の声を聴きながら造りたいものを探っていく。木からの返答が、氏をさらなる先へといざなっているかのようだ。
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2007/8/17


秋元勝彦 Akimoto Katuhiko Katsuhiko Akimoto

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 津軽塗の伝統工芸士。1942年、青森県弘前市生まれ。15才の時に渡辺国太郎に弟子入りし、6年後の63年独立。76年、津軽塗団地今泉漆工房の工場長となり、後継者の育成に励む。82年、工場を退社後は自宅にて製作を行う。
 唐塗のおぼんを中心に、七々子塗、紋沙塗、錦塗などを手がける。
 漆を塗っては砥ぐ、という工程を数ヶ月かけて数十回繰り返すことから別名「馬鹿塗」とも言われる津軽塗は、延宝5(1677)年、漆塗職人の池田源兵衛に始まる300年続く伝統工芸である。
 全国展商工中金局長賞、全国展林野長官賞、日本伝統工芸士沖縄金賞など数々の賞を受賞。
 2006年現在、津軽塗伝統工芸士会理事を務める。
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2007/7/25


中川清司(人間国宝) Nakagawa Kiyotsugu(NingenKokuhou) 

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 中川清司(なかがわきよつぐ)は、昭和十七(1942)年、京都府生まれの木工芸師である。
 十九歳の頃より、父で京指物師であった中川亀一氏に師事、技術を磨く。
 昭和四八(1973)年には「柾合わせ」(まさあわせ)という、柾目を合わせる技法による作品を創作し、日本工芸会近畿支部展にて「日本工芸会賞」を受賞することとなる。
 翌年には同じく木工芸師であり父の知人であった竹内碧外氏に師事し、指物や桶指物、長方形や三角形等の部材を貼り合わせる木画、そして柾合わせなど、幅広く高度な木工技法を体得。それら生かし、軟木の良材を用い、組合わせた木目がその表面を「幾何学的な文様」で彩る美しい制作物を多く発表、高い評価を得る中、平成十三(2001)年に「木工芸」の重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定された。
 飽くなき探求によって裏打ちされたその技術力の高さは、人間国宝となった今も休みなく生み出される素晴らしい作品によって、証明され続けている。
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2007/7/20


武田双雲 TakedaSouun Souun Takeda

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 1975年、熊本県生まれ。書道家。3歳より書道家である母・武田双葉に師事。
 東京理科大学理工学部卒業後、約3年間のNTT勤務を経て書道家として独立。以降、狂言師や彫刻家、音楽家などさまざまなアーティストとのコラボレーションや斬新な個展など独自の創作活動を展開。また、多くの門下生を抱える書道教室を主宰する。「書は会話と同じ。自分は書でコミュニケーションを取りたいだけ」と静かにそして熱く語る新世代の書道家である。
 2003年、中国上海美術館より龍華翠褒賞受賞、イタリア・フィレンツェにてコスタンツァ・メディチ家芸術褒賞受賞。映画「春の雪」「北の零年」など数多くの題字も手がけている。著書に「たのしか」「書愉道 双雲流自由書入門」「「書」を書く愉しみ」がある。
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2007/6/18


岩野市兵衛(人間国宝) Iwano Ichibee Ichibee Iwano (Living National Treasure)

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 昭和八(1933)年、福井県今立町生まれ。越前奉書製造で有名な人間国宝、八代目岩野市兵衛の長男として生まれる。九代目の自身も平成十二(2000)年に人間国宝に認定され、親子二代での人間国宝受賞となった。
 先代の市兵衛氏の漉く奉書は、広く内外の版画家から支持されピカソも愛用していたという。
 職人気質は父譲り、毎日ひたすら紙漉きを続けて六十余年、ただただいい紙を、という一念で仕事をしてきた。氏の漉く紙は腰が強く、どうやっても裂くことができないくらい丈夫。画家の精密な筆先でも絵の具が滲むことはない。
 葛飾北斎の極薄の版画用紙を漉いたこともある。復刻版画はバレンを何百回もかける。それに耐える紙を漉くのは難しいが、「挑戦するときは職人の血が騒ぎますね」と氏は穏やかに笑う。根っからの職人魂は、父をも超えた。
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2007/5/21


奥田英明 Okuda Eimei 

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 1964年、大阪生まれ。浮遊体アーティスト。
 1989年、舞台美術活動の一環として取り組みはじめた技術がきっかけとなり、浮遊体アートの製作を始める。
 浮遊体アートとは、特殊樹脂素材を用いて、人工のクラゲを水中に漂わせること。
 一つ一つが丹念