NIPPON Kichi - 日本吉

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2007/7/6


丸窓 Marumado Round Window

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 西洋では、住居は自然から人間を隔てて守るもの、と考えるが、日本人にとって住居は、自然の延長であり、自然と一体化し、共に生きるところ、と考える。
 その考え方は建築様式にも及び、窓にもその特徴は現れる。
 建築物が自然と一体化して生きていく場所であれば、窓は外と内をつなぐもの、自然と人間を結びつけるもの。庭の緑や花が見え、風が吹き込み、昼は日差しの照り返りがまぶしく、夜は月光が忍び込んでくる。そのような自然を楽しむため、窓の形に工夫を凝らしたうえで、さらに自然との一体化を図る。その代表的な窓として、丸窓がある。
 丸くくりぬかれ、文様が施された窓は、月のようでもあり、宇宙のようでもあり、人の手が加わりながらも、さらに外の自然を美しく見せる。
 自然と共に生きる、その考え方が形となった、ひとつの美しい例である。
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2007/5/11


坂 雅子 Ban masako Masako Ban

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 アクセサリーデザイナー。坂茂建築設計を経て、グラフィックデザイナーとして活動。2001年、ロンドン滞在中に独学でアクセサリーデザインを始め、帰国後「acrylic」(アクリリック)設立。   2005年には、最初のコレクションがニューヨーク近代美術館MOMAデザインストアに選ばれる。同年、東京にショップ「acrylic」オープン。
 その作品の特徴は、シンプルなデザインに徹し、素材感、仕上げ感を大切にしている点にある。特にアクリルのカットやスポンジの型抜きなど、日本の職人の技術を重視し、日本製にこだわる。今後は、日本の伝統工芸とのコラボレーションシリーズを集中して広げていく予定だ。
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金箔アクセサリー(純銀箔マット仕上げ) Kinpanku-Akusesari(Jun-ginpaku-mattoshiage) Gold foiled Accessory (sterling silver-foil finish)

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 世界一薄い金箔をつくり出す日本の技術。十円硬貨ほどの金合金を畳一畳分にまで延ばすことができる。そして箔の技術は金だけでなく様々な金属に広がり、色味も多様になっている。
 このリングはアクリルの本体に純銀箔を施したもの。箔の特徴である薄さと、アクリルの透けた質感が重なると、まるで氷のような軽やかで透明感のある表情が生まれた。
 箔の仕上げをマットにすることで、指元に硬質な銀箔の素材感を感じることの出来るリング。
 
■アクセサリー(リング)
・純銀箔 マット仕上げ
・デザイン
 坂 雅子(acrylic)
■プロデュース
 ubushina 立川裕大
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2007/5/9


HOTEL CLASKA 照明 Hoteru Culasuka Shoumei 

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 目黒にあるHOTEL CLASKAの円柱型の照明たち。
 左の天井照明は柔らかい金属である錫(すず)を使用しており、その特性を活かして、ドラム状に形作りシャンデリアとした照明器具。錫は金属の中でも安定した特徴を持ち、錫100%を使用することで酸化せず、変色の心配もなく、柔らかい光を落としている。
 もうひとつの照明(右)は真鍮(しんちゅう)のお皿に反射する光が、浮いているように見え、不思議な印象を醸し出している。
 真鍮は銅と亜鉛の合金。亜鉛の割合によってその色や硬度、脆さが変化する。
■HOTEL CLASKA
 錫シャンデリア (左)
・ワイヤーホイル仕上げ
■同 照明 (右)
・真鍮、ガラス、照明器具
・サイズ W×D×H(mm)
 135×135×300
・デザイン(2点とも)
 インテンショナリーズ
■プロデュース
 ubushina 立川裕大
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2007/4/27


まんじゅう笠 Manjyu-gasa 

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 もともとは、日本全国で江戸時代以前から竹と筍の皮だけで作られていたが、その後一部に布地を使うようになり、高知県では明治・大正期にかけて最も多く生産された。
 県内では、芸西村(げいせいむら)の海岸地域の人々が副業として従事し、最盛期には約120軒で作られていた。
 江戸時代、坂本龍馬が脱藩する際に着用、顔を隠したことから「脱藩笠(だっぱんがさ)」とも呼ばれている。
 丸みを帯びた形状が美しく、日陰も大きい。風通りが大変良く涼しいという万能ぶりで、県内はもとより県外各地で販売された。
 昭和期に入り、需要は減少、現在では装飾用の民芸品として、1名の工芸士が生産しているだけとなっている。
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2007/3/26


家紋 Kamon 

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 日本において古くより出自といった自らの家系、血統、家柄、地位を表すために用いられてきた紋章である。単に紋所や紋とも呼ばれる。
 特別な紋章や場合を除いて、家紋を幾つも所有することは自由だったこともあり、墓地や家具、はたまた船舶にまで付けられるほど広まる。
 しかし家紋の使用に制限はなかったと言っても、他家の家紋を無闇勝手に使用してはそれなりの軋轢や摩擦が生じた。特に大名や将軍など、地位の高いものとなれば尚のことであった。そのため、他家の定紋は出来るだけ配慮して使わない暗黙の了解が存在した。
 20,000種もあるといわれる家紋を見ると、モチーフとしては植物とくに花が多く、スタイルとしては丸形が多い。基本形を自由に変化させる、左右対称に見えて、そうではない、気軽で貪欲など、日本人の特徴が家紋にさまざまみえてくる。
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2006/12/15


川北良造(人間国宝) Kawakita Ryouzou(Ningen-kokuhou) Kawakita Ryozo (Living National Treasure)

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 日本を代表する木工芸作家。重要無形文化財「木工芸」保持者。(1994年認定)
 昭和9年9月1日石川県山中町生まれ。
父の川北浩一、木工芸作家氷見晃堂(ひみこうどう)に師事して、木工の挽物(ひきもの)技法を修業。昭和37年(1962)第9回日本伝統工芸展初入選、昭和41年、昭和43年日本伝統工芸展日本工芸会会長賞受賞、以後鑑査委員などを歴任。多数の賞を受賞。
 木材を轆轤(ろくろ)で回転させながら刃物で打つ椀・鉢・盆等の丸い器物を削り出す木工逸物技法に加え、欅を中心に桑・楓・黒柿、栃等素材の特色を生かし、伝統的な筋挽きや象嵌(ぞうがん)技法に独自の工夫を加え、その堅実な技法を駆使して、現代感覚に溢れる清新な優品を発表している。
 主な作品では、「欅造方盛器」「神代欅盛器」「黒柿造合子」「玉椿造盛器」などがあり、いずれも木が持つ素材の美しさを最大限に引き出された、見事な作品である。
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ひば曲物 Hiba-magemono Hiba Magemono

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 青森県の伝統工芸品に指定されている「ひば曲物」。ヒバの木目を生かした曲線が美しい。
 材料となるひばは、日本三大美林のひとつである。寒い北国で風雪に耐えながらゆっくりと育つひばは、年輪も細かで、それだけに硬い。そのひばを、型枠を使わずに「ゴロ」と呼ばれる丸太に少しずつ転がすことで、緩やかな曲線美が生まれるのだ。ひば曲物は、かつては何処の家庭にもあった、ひしゃくやワッパなどの生活道具の製造において活躍していたが、戦後、生活様式の変化に伴い、プラスチック製に取って代わられる。今は職人もただひとりだけになってしまった。
 しかし、ひば曲物で造ったワッパやせいろの良さは実際に使ってみればわかる。赤飯を作っても、金属のせいろと違って木が水分を吸ってくれる。ひば曲物は本物志向のファンに支えられ、今でも伝統を継いでいる。
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