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富山県高岡市に約四世紀の歴史を持つ「高岡漆器」。歴史の中で育まれた知恵と技の結晶は、様々なかたちで私たちの暮らしに息づいている。
起こりは江戸時代初期。加賀二百万石の藩主前田利長が、現富山県高岡市に高岡城を築いた際、武具や箪笥、膳など日常生活品を作らせたのがはじまりだという。その後、中国から堆朱(ついしゅ)、堆黒(ついこく)などの技法が伝えられ、多彩な技術が発展した。こうして風景や人物、模様などを錆絵(さびえ)で描き、これに青貝とろう石を交えた「勇介塗り」などが生み出されたのである。また、明治中期に創案された色漆を使って立体感を出してゆく「彫刻塗り」は鎌倉時代の格調を持つ技法として独自の味わいを持つ。他産地に類を見ない多彩な技法は昭和50年に、国の伝統的工芸品の指定を受けた。
起こりは江戸時代初期。加賀二百万石の藩主前田利長が、現富山県高岡市に高岡城を築いた際、武具や箪笥、膳など日常生活品を作らせたのがはじまりだという。その後、中国から堆朱(ついしゅ)、堆黒(ついこく)などの技法が伝えられ、多彩な技術が発展した。こうして風景や人物、模様などを錆絵(さびえ)で描き、これに青貝とろう石を交えた「勇介塗り」などが生み出されたのである。また、明治中期に創案された色漆を使って立体感を出してゆく「彫刻塗り」は鎌倉時代の格調を持つ技法として独自の味わいを持つ。他産地に類を見ない多彩な技法は昭和50年に、国の伝統的工芸品の指定を受けた。
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