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三重県松阪市嬉野森本町にある「なめり湖」は、一志(いちし)南部用水の水源として造られた灌漑用水専用のダムである。
現在では合併され松阪市となっているが、約五〇年前、この一帯は一志郡という地名であった。一志郡中原村、米之庄村、阿坂村、伊勢寺村一帯には平坦で広い肥沃な耕地があった。ところが、水源が溜池のみであったことから、時には水をめぐって争いさえ起こるほどの深刻な水不足に悩まされていたといわれている。
水不足解消のため、中村川の支流である滑川(なめりがわ)を堰き止め、用水地を建設する構想が持ち上がり、昭和一四(1939)年に調査が始まった。しかし太平洋戦争のため計画は一時中断、昭和二八(1953)年から再度着工され、昭和四八(1973)年にようやく完成した。
灌漑面積七五〇haのなめり湖は、用水池としての役割を充分果たしながら、周辺には散策コースが設けられ、春には桜並木が美しい市民の憩いの場にもなっている。
現在では合併され松阪市となっているが、約五〇年前、この一帯は一志郡という地名であった。一志郡中原村、米之庄村、阿坂村、伊勢寺村一帯には平坦で広い肥沃な耕地があった。ところが、水源が溜池のみであったことから、時には水をめぐって争いさえ起こるほどの深刻な水不足に悩まされていたといわれている。
水不足解消のため、中村川の支流である滑川(なめりがわ)を堰き止め、用水地を建設する構想が持ち上がり、昭和一四(1939)年に調査が始まった。しかし太平洋戦争のため計画は一時中断、昭和二八(1953)年から再度着工され、昭和四八(1973)年にようやく完成した。
灌漑面積七五〇haのなめり湖は、用水池としての役割を充分果たしながら、周辺には散策コースが設けられ、春には桜並木が美しい市民の憩いの場にもなっている。
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