NIPPON Kichi - 日本吉

記事数88件: 1~8 件表示     >>     >|  

2008/10/24


養老の滝 Yoro-no-taki 

Jp

 養老の滝(ようろうのたき)は、岐阜県にある風光明媚な滝だ。
 高さが30m、幅約4mの滝で、巨岩や老樹に囲まれた公園の奥深くにある。岩角を打って滔々と流れ落ちる水は清冽を極め、砕け散る飛沫が霧のように立ち籠める。夏は肌寒さを感じさせるほどだ。その見事な景観は名瀑の名に恥じない。日本の滝百選にも選出されている。
 また「孝子伝説」という話が伝わっている。親孝行な木こりの源丞内が、山中で滝を見つける。そこに流れる山吹色の水を老いた父に飲ませたところ、若返ったという。実はこの水、老父の大好きな酒であったとされる。この不思議な滝の出来事は都にも伝わり、奈良の元正天皇が早速この地に足を運んだ。自身で飲浴したところ「肌は滑らかになり、痛む所は治った。めでたい出来事で、これは老いを養う若返りの水」と言い、年号を養老と改めたとされる。
[+ADDRESS] この記事をお気に入りに、追加します



2008/3/17


【気】 Ki Energy, Spirit, Atmosphere

Jp En

 象形文字の气が初文。また、气の初文は乞、雲気の流れる形です。気は空気、天気、湯気、気息などに現れるエネルギーの根本のユニットと考えられます。
 白川先生が最後に執筆した漢字字書『常用字解』に、はじめて「気を養う」という、「気」と「お米」との役割関係が説かれています。ちなみに、韓国のジェーコブ・チャング-ウイ・キム氏の英語の漢字説にもそのように説かれています。
 生き物にエネルギーを与えているのは食べ物であり、食べないと生きていけず、気力がわいてきません。昔から東アジアの基本食はご飯とされており、お米はエネルギーの元でもあります。「気」の上の部分は炊いたお米・ご飯から上がる「湯気」ではないかという、象形的な文字としての位置づけができると考えられます。
 「気」は日本語では人間の気分・気持ちを表現する多くの言い方に使われるようになり、東アジアでは太極拳や合気道などの気息・呼吸法が大事とされる武道の文化の基本にもなりました。
 古代ギリシャ哲学には、とても似ている概念の「プノイマ(空気)」があります。汎神論を唱え、自然の法則に従うライフスタイルをすすめていた古典哲学派のひとつである「ストア派」は、これを「宇宙にどこにもあるロゴス(世界理性)を担っている、一番細かい空気みたいな物資」として考えています。そういう意味では昔から「気」は西東共通の考え方でした。
 
■ 気・篆文(てんぶん)
[+ADDRESS] この記事をお気に入りに、追加します



2007/12/11


ネジレノ滝 Nejireno-taki 

Jp

 ネジレノ滝は、多摩川上流部の支流である海沢川(うなさわがわ)が流れる海沢谷にかかる滝だ。
 上下二段に分かれた滝で、下段は落差およそ6m、上段は13mほどある。
 滝の両脇は極端にせり上がった大きな岩壁に挟まれており、そこに深く切り込むように上段の滝の落瀑がみられる。そして、上段から少し離れてちょうど岩壁の途切れるところから、轟々と音を立てて下段が流れ落ちている。
 この下段の飛瀑の向きが、上段に対してほぼ90度の角度でねじれていることから、ネジレノ滝と呼ばれている。
 天を覆うようにせり出した岩壁の奥から流れ落ちてくるため、瀑音が周囲に反響、よりいっそうの迫力ある轟音を響かせる。
 また、その聳え立つ岩壁が日の光をさえぎるために周囲は暗いが、それがかえって苔をまとった岩にたなびく白い飛瀑を神秘的に見せてくれる。
 滝の名前に反して、奥多摩の豊かな自然の営みをストレートに見せてくれる名瀑である。
[+ADDRESS] この記事をお気に入りに、追加します



2007/11/7


能代 役七夕・シャチ流し Noshiro-yaku-tanabata Shachi-nagashi Shachi Float in Noshiro Yakutanabata Festival

Jp En

 能代の役七夕(のしろやくたなばた)、シャチ流し(しゃちながし)は、秋田県北部、日本海に面した能代市にて毎年8月上旬に行われる。
 役七夕の起源は阿倍比羅夫や坂上田村麻呂が蝦夷との戦いに灯籠を用いたことに由来すると伝えられ、炎暑の眠気を払い、秋の豊作を祈願して、最後に疫病払いのために灯籠を焼き流したのが始まりとも言われる。
 役七夕では、聳えるような迫力ある高い灯籠が、のびやかな笛の音、夜空に響き渡る太鼓の音に乗り、田楽を先頭に、大勢の人々に引かれて町を練り歩く。
 そして、最終日には、灯籠上部のシャチを米代川に流すシャチ流しが行われる。
 お囃子が止み、街頭の灯りが消え、辺りは静寂に包まれる。川面に浮かぶイカダにのせられたシャチに火が放たれ、威勢の良かったお囃子が、寂しい調べを奏でる中、米代川から日本海へと焼き流されて行く。
[+ADDRESS] この記事をお気に入りに、追加します



2007/11/1


丹藤川渓流 Tandougawakeiryu The Tando River

Jp En

 渓流には鮎、ヤマメ、イワナが豊富に生息しており、渓流釣りの宝庫となっている。
 秋の紅葉はもちろんのこと、季節ごとに情緒あふれる風景を見せ、澄んだ水のやさしいせせらぎはどの季節でも変わることなく、心にやすらぎを与えてくれる。
 ただ誰も歩く気配のないこの渓流に独りで入るのは、異様な雰囲気と、危険箇所の多い歩道のため、注意が必要である。
[+ADDRESS] この記事をお気に入りに、追加します



2007/10/31


枯木灘 Kareki-nada The Karekinada Sea

Jp En

 枯木灘は和歌山県西牟婁郡すさみ町に面した白浜町と串本町の間にあるリアス式海岸線を指す。
 その枯木灘にある周参見(すさみ)港は、熊野灘の中で潮や波が荒れても寄航できる唯一の港として、古くから知られている。
 この灘の名は、熊野灘を航行する船にとって、休むべき木陰(港)がほとんど無く枯木ばかりであるという意味からであるとも、または強風と強い潮で木々が枯れるほどの荒海から来た名前であるともされる。
 熊野古道、大辺路の一部となっている海岸線は、巨岩、奇石が連なる景勝であり、断崖と荒磯が続くために険しい山道であるが、高所からの眺望は大辺路随一の景観と言われる。
 作家、中上健次の著書、「枯木灘」の舞台としても知られる。
 昭和四十三年に熊野枯木灘海岸県立自然公園の指定を受け、自然保全に力が入れられている。
[+ADDRESS] この記事をお気に入りに、追加します



2007/10/3


梯子滝 Hashigo-daki 

Jp

 梯子滝(はしごだき)は、北海道岩内郡岩内町にある名瀑。
 以前は岩内町市街から島牧方面へ進み、敷島内の集落を越えたところにある樺杣内覆道と鵜の岩トンネルの間のわずかな場所を流れていたが、現在はこれを迂回する新トンネルの上を流れている。
 このトンネルは、長さが4km近くあり、出口は雷電温泉手前になるため、現在は海上で船から見ることしかできない「幻の滝」である。
 高い崖から三段になって水流が流れ落ちる様は圧巻。冬には水が大きく氷結し、見事な氷瀑を見ることができる。厳しい海風が吹き付ける北海道ならではの風景である。
[+ADDRESS] この記事をお気に入りに、追加します



2007/9/11


追波川 Oppa-gawa 

Jp

 岩手県の御堂の湧水「弓弭(ゆはず)の泉」を源流とし、岩手県のほぼ中央を北から南に流れて宮城県に入り、そして石巻湾へと流れ出る東北随一の大河、北上川。
 その北上川の河口付近にかかり、河北町から東流、やがては南三陸の追波湾へと注ぐ延長17.5kmの流れが、追波川(おっぱがわ)である。
 明治四四(1911)年から昭和九(1934)年にかけて行われた、放水路建設工事によって誕生した流れであり、区別してそれまでの北上川を旧北上川、追波川を新北上川とも呼ぶ。
 現在では、以前からあった石巻湾への流れを旧北上川といい、この追波川を含む追波湾への流れを北上川と称している。
 春になればサクラマスを求める太公望で賑わいを見せ、秋になれば日本の川では最大級といわれる葦(ヨシ)原で、「残したい日本の音風景百選」にも選ばれた、葦の葉ずれが奏でるシンフォニーに耳を傾けることもできる。
 川は豊かな自然を満面に湛えて、今もゆったりと、東北の地を流れている。
[+ADDRESS] この記事をお気に入りに、追加します



記事数88件: 1~8 件表示     >>     >|  
NIPPON Kichi - 日本吉 - 日本語に切り替える NIPPON Kichi - 日本吉 - to english

モノ・コト・ミル・ヒトで綴る
日本の美意識。

現在の記事 5444
カテゴリーズ
都道府県
キーワードシャッフル
お気に入り
キーワード検索
閲覧履歴



Linkclub NewsLetter