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2007/5/25


アイヌ 樹皮衣 Ainu Juhi-i Ainu Bark-Fiber Cloth

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 アイヌの樹皮衣(じゅひい)は、北海道アイヌの伝統的な布の事であり、この布を使って仕立てた衣装の事でもある。
 アイヌの代表的な、最も身近な衣服であり、アイヌ語からアットゥシ、厚司織などとも呼ばれる。
 オヒョウなどの木の内皮にある繊維を元に作った素材を、機にかけて織った織物であり、衣服として作られる事が多い。
 無地よりも、木綿太糸を織り込んだものの方が、貴重な木綿糸を加えた分だけ上等とされた。
 アイヌの中でも、北海道アイヌが主に用いたものである。
 アイヌの生活の場で着られたほか、18世紀後半には本州へ大量に運ばれ、耐久性に優れ織目も細かい布として、日本各地で反物や衣装として利用された。
 現在でも樹皮衣は、北海道各地で工芸品として制作されている。
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2007/1/30


甲田綏郎(人間国宝) Kouda Yoshio Yoshio Koda (Living National Treasure)

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 昭和四(1929)年生まれ。精好仙台平(せいごうせんだいひら)で、国の重要無形文化財(人間国宝)に認定されている。
 精好仙台平は、高級な絹袴地で、上質な生糸を藁灰(わらはい)で練り、植物染料を用いて手織機により二度打ちしてできる、独特の風合いを持つ織物だ。
 甲田綏郎(よしお)氏は早くから父・甲田栄祐氏(昭和31年「精好仙台平」人間国宝認定)に師事し、伝統技法を習得した。
 父の栄祐氏が昭和四十(1965)年に亡くなった後も仙台市で、甲田綏郎氏が後継者としてその伝統を継承している。父の指導とあいまって、伝統技法を守るとともに独自の意匠の優れた織りを紡ぐことに専念。いまでは、全国でも唯一の現役の技術保持者だという。
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2007/1/29


小川規三郎(人間国宝) Ogawa kisaburou Kisaburo Ogawa (Living National Treasure)

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 昭和11年11月30日生まれ。平成15年に「献上博多織」の重要無形文化財の保持者(人間国宝)に認定される。九州産業大学の芸術工芸学科の客員教授も務めている。
 博多織物は、鎌倉時代に端を発する七〇〇年の歴史を持つ伝統工芸品。江戸時代に、黒田藩が博多織を毎年幕府に献上したことから「献上博多」と呼ばれた。
 博多織物は、厚地の平織絹織物で、固く締まってしかもしなやかな地合いを特色とする。主に帯として使用されてきた。織り機による伝統芸能は貴重であり、現在後継者問題が懸念されているという。
 そんな中、「博多織工業組合」では、産地活性化事業として帯以外の新感覚のハンドバックや財布などの商品開発を手がけるなど、伝統芸能の再生と発展に力を注いでいる。この組合員である小川規三郎氏も、全国各地で講演やシンポジウムのパネリストとして精力的に活動している。
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2007/1/12


久米島紬 Kumejimatumugi Kumejima Tsumugi Cloth

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 久米島紬は、沖縄の久米島で紡がれる伝統工芸品である。久米島は紬の発祥の地といわれている。
 久米島紬は、15世紀後半、伝説上の人物「堂の比屋」が中国から養蚕技術を学び、これを広めたことから始まったとされる。
 その技法が久米島を起点に発達し、やがて本土に伝えられ、大島紬、久留米絣、結城紬など日本全国に伝播されていった。
 紬とは、蚕の繭から糸を取り出し、よりをかけて丈夫な糸に仕上げて織った絹織物のこと。
 久米島紬は蚕から取った真綿で紡いだ糸を原料糸として、天然の草木、泥染めによって染色し、丹念に手織で織り上げる。これら全ての工程を一人の織り子が一貫して行うのが特徴だ。
 1975年、伝統工芸品に指定。続いて77年、沖縄県指定無形文化財に指定される。
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宮古上布 Miyakojoufu Miyako-Jofu Fabric

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 宮古上布は、沖縄の大変精緻で滑らか、丈夫な伝統工芸品の麻織物である。
 400年前、琉球王が海難を救った功績を称えて男を問切坊主とした所、その妻は喜び、心を込めて布を織り王に献上した。これが宮古上布の始まりと伝えられる。
 宮古上布は苧麻(ちょま)を原料とする麻織物で、15世紀頃から織られていたと言われている。
 先染めされた糸を図案に従って白い十字になるように織り、模様を出していくのが特徴である。
 7〜8cm織った後で縦の絣糸を針で一本一本上下させてずれを調節していく。細かい作業の上に細心の注意を払うので、大変疲れて時間もかかり、熟練した人で一日20〜30cmしか織れない。
 1975年、伝統的工芸品に指定され、78年、国の重要無形文化財に認定された。沖縄の誇る伝統工芸品である。
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読谷山花織 Yomitanzanhanaori Yomitanzan Hana-Ori

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 読谷山花織(よみたんざんはなおり)とは、沖縄の読谷村で織られる、独特の花模様の織物である。
 14〜15世紀頃の読谷は、長浜港で中国や南方諸国と積極的に貿易を行っていた。その頃に織物も伝えられ、やがて読谷で花織が独自に織れるようになった。
 当時は琉球王朝のための御用布として、読谷住民以外は一般の人々は着用できなかったと伝えられている。
 花織は、可憐で細やかな花模様を色糸で浮かせ、これに絣の風合いをあしらった30種類もの模様を駆使した南国情緒あふれる織物である。
 特に手花で織られる手巾は、昔は祈りの手巾、想いの手巾と呼ばれていた。家族の無事安全を祈り、自分の好きな人の為に想いを込めて織上げ、贈った物である。
 読谷山花織は、織人の想いあふれる美しくも可憐な織物である。
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琉球絣 Ryuukyuu-kasuri Ryukyu Kasuri Ikat

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 琉球絣(りゅうきゅうかすり)は、沖縄の南風原(はえばる)町で織られる絣である。広い意味では、沖縄の絣の総称でもある。
 琉球絣の起源は、14〜15世紀といわれ、東南アジア系の絣を基本とする紋様と、沖縄の自然や動植物の名称を取り入れた図柄が特徴である。
 主として絹糸を使用し、染料は草木染の他、化学染料等が使われている。反物を中心に織られており、夏物の壁上布(かべじょうふ)も生産されている。
 経糸、緯糸、それぞれ決められた図柄によって手括りで仕上げられ、これを染色し、その後括られた部分をほどいて絣模様を作り出し、木製の高機に乗せて手投げ杼(ひ)によって織り上げていく。
 琉球絣の柄・幾何学模様の素朴さは、南国情緒を漂わせている。
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村山大島紬 Murayamaoosimatumugi Murayama Oshima-Tsumugi Fabric

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 村山大島紬は、東京の武蔵村山市にて織られる、丈夫で高品質の東京都指定無形文化財である。
 村山大島紬は、江戸時代の中期に創り出されたと言われている。まず正藍染による綿織物である「村山紺絣」と、玉繭による絹織物である「砂川太織り」が合流した。その後、経緯絣の絹織物に変わってゆき、村山大島紬が生産の中心となったのが1920年代の事である。
 大正中頃から村山村、砂川村の両地区一円で、独特の手織機を用いて織り上げられた村山大島紬は、正絹板締め絣織物で経緯の絣糸を巧みに染め分けて織り出されており、精緻を極め、しかも表裏がないという特徴をもっている。
 先覚者のたゆまぬ努力が実り、年ごとにその質の良さ、堅牢さが高く評価されるようになった。
 1975年、通産大臣指定伝統的工芸品に指定された。
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