「長門峡（ちょうもんきょう）」は、阿武川ダム・長門峡・佐々並川ダムなどを帯状につなぐ公園域。川上村、福栄村、阿東町、徳地町にをまたぎ、大正一二（１９２３）年に国の指定の名勝となった景勝地である。
　阿武川の中流に展開する巨岩、奇石、急流、瀑布、深淵が周辺の植物と一体となって、美しい景観を作り出している。
　四季それぞれの趣があるが、特に秋の紅葉は圧巻である。ここは昼夜の温度の差が大きく、殊に、夜の底冷えが、紅葉を一層美しいものにしている。
　この頃、ミヤマアキノキリンソウ、別名コガネギクが岩の上を一面に黄の花で彩り、まるで名画を描くように咲き誇る。
　全国約３０の著名な渓谷にリストアップされており、国および県の「名勝及び天然記念物」に指定されている。