NIPPON Kichi - 日本吉

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2008/7/4


宮の谷渓谷 Miyanotani-keikoku 

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 三重県松阪市にある宮の谷渓谷(みやのたにけいこく)は奥香肌峡(おくかはだきょう)を代表する渓谷で、数々の名瀑がある谷として知られている。
 入口から数分歩くと、犬飛び岩と呼ばれる深くて狭い谷がある。その昔、大蛇に襲われそうになった猟師が猟犬を抱えて谷を飛び越えたという伝説からその名がついたといわれている。
 横滝、撫子滝、蛇滝といった名のついた滝の他にも、無名の美しい滝を楽しむことができるが、特に美しいとされるのは風折滝(かざおれだき)や高滝といった落差七〇m以上の名瀑である。風折滝は、落水が風にあおられて“く”の字に曲がる様が大変美しいことから名づけられたという。風折滝への道はやや険しいが、日本の滝一〇〇選にも選ばれた滝であり、冬場は氷瀑も楽しむことができる。
 登山道はよく整備されており、気軽に登れるハイキングコースとしても人気が高い。春は若葉、夏は涼風、秋は紅葉、冬は氷瀑、と四季を通して様々な姿が楽しめる渓谷である。
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2007/8/31


鶯沢八ツ鹿踊り Uguisuzawa-Yatsushika-odori 

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 宮城県栗原市の鶯沢八ツ鹿踊り(うぐいすざわやつしかおどり)は、旧・鴬沢町に約二百年前から伝承されている郷土芸能である。
 その昔、鹿撃ちの猟師である勘太郎が、鹿好きの息子を誤って撃ってしまい、以後息子と鹿の霊を弔うため、この鹿踊りを伝承したといわれている。
 鹿踊りには「庭回り」「墓踊り」「案山子踊り」「縄引き舞い」「女鹿隠し」などがあり、目的により演じ分ける。素朴な動作の中に込められた、先祖への思いと郷土への愛情。そして迫力ある動きに圧倒される。
 栗原市では鶯沢八ツ鹿踊りのほか、旧・一迫町に伝わる八ツ鹿踊りなど、さまざまな鹿踊り保存団体が後世にこの踊りを受け継いでいる。
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2007/8/20


早川流八ツ鹿踊り Hayakawa-ryuu Yatsushika-odori 

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 早川流八ツ鹿踊り(はやかわりゅうやつしかおどり)は、伝統芸能が豊富な東北地方の中でも、最も古典的で格調高い踊りとされている。
 この踊りは約四〇〇年前、伊達領内に住む猟師、山立勘太郎が岩倉山に狩猟に出かけた際に、八頭の鹿が連れ立って腹を叩いて踊る様子を見て創作したとされており、八人一組が木彫の鹿頭に鹿の角、3・6mのささらを腰に差し、鹿の姿になって舞う。
 リズミカルな太鼓と笛の音、ストーリー性を重視した躍動感のある踊りは、仙台藩主伊達政宗公の心をもつかみ、毎年青葉城へ来て踊るようにと「行参」の2文字と伊達家の紋「九曜の星」が授けられた。
 祖霊供養と、魔よけの意味も込められた貴重な郷土芸能として今も変わらず伝承されている。
 昭和四六(1971)年に、宮城県指定無形民族文化財に指定された。
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2007/7/10


熊越の滝 Kuma-goe-no-taki 

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 北海道東部知床半島のほぼ中央。そのオホーツク海側にある羅臼町を流れる、羅臼川にかかるのが熊越えの滝だ。
 落差15mほどの高さを白く、豪快に流れ落ちる瀑容は、さすが名前に熊という字が入るだけのことはある、と思わせる迫力をかもし出している。
 しかし、その名前の由来はそんな勇壮なものではなく、動物と人との間の、ある物語に彩られている。
 昔、猟師に追われた熊の親子がこの滝に追い詰められた。親熊は小熊だけでも滝の上に逃がそうと、下から小熊を押し上げようとした。そんな親子愛に心打たれた猟師は、その二頭を逃がしてやった。以来、羅臼の熊は人を襲わなくなったという。
 そんな、心温まる逸話を名に冠した滝なのである。
 融雪期には水量も増え、よりいっそうとその雄大な飛瀑と流れ落ちる轟音を味あわせてくれる美しい滝だが、そんなやさしい秘話を聞けば、滝を見る目も幾分変わってくるというものだ。
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2007/6/5


セタカムイ岩 Setakamui-iwa 

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 セタカムイ岩は、北海道古平郡古平町沖町の海岸にある遠吠えしている犬の形をした奇岩である。
 小樽から函館をむすぶ「日本海追分ソーランライン」の中でも、古平町付近は奇岩が立ち並ぶ景勝地として有名な場所である。
 セタカムイ岩はそのひとつで、アイヌ語で犬の神様という意味を持つ。
 昔、文化神オキクルミが狩りの後に犬を1匹置いていった所、犬は海岸で悲しく遠吠えをしながら岩になったといい、それがこの岩であるという。
 また、ラルマキという村の若い猟師が遭難して帰ってこなかった時、可愛がっていた犬は数日間続いた嵐の間も海岸で主人の帰りを待ち続けた。
 嵐がやんだ日、海岸に犬の姿は無く、かわりに犬の遠吠えの姿の岩が忽然と立っていた。人々はこの岩をセタカムイと呼んだ、という伝説も残る。
 セタカムイ岩は、アイヌの伝説に彩られた奇岩である。
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2007/5/29


能面 痩男 Noumen Yaseotoko Noh Mask Yase-otoko

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 能面(のうめん)とは、能楽に用いる仮面である。
 痩男(やせおとこ)は、死後、地獄の苦しみを訴えている男であり、穫物を殺生した罪で地獄に落ちた漁師や猟師が前非を悔いて宴土から現れる幽霊に用いられる。
 眼がくぼみ、頬の筋肉は落ちて頬骨は高く突き出し、眉もひげの毛髪もとても弱々しく、憔悴しきった、覇気のない顔立ちをしている。
 また、眼の表情からは、死後の世界までも、苦しみから解放されない苦悩の様子が感じられる。
 能では、この痩男の面は必ず、亡霊を意味する黒頭(くろかしら)と共に使用する。
 より極端な表情、表現のものに「蛙(河津)」がある。
 痩男は、能の「通小町」「藤戸」「善知鳥」などに使用される、幽霊の能面である。
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2007/3/8


三段壁 Sandan-beki 

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 三段壁は和歌山県西牟婁郡白浜町の海岸に位置する景勝。
 高さ50メートルの直立断崖が2キロに渡って続く海岸線は、岩肌にぶつかる波を見ることが出来る迫力に満ちた場所。
 その昔、猟師たちが沖合いの魚を見張ったという見壇が転じ「三段になったといわれる。
 太平洋を見渡す展望台の地下36メートルには、三段壁洞窟があり、見学が可能。
 波の勢いで潮が噴出する潮吹き岩などの奇岩や、間近で白波が弾ける海中の様子が見学できる。
 平安時代にこの地で力を誇った熊野水軍の船隠し場であったとされ、地下には当時の番所が再現されている。
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