NIPPON Kichi - 日本吉

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2008/1/15


大鷲(オオワシ) Oowashi 

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 日本に生息する、タカ目とフクロウ目の猛禽類(もうきんるい)の中で最大の種が、大鷲(おおわし)である。
 冬に北日本に渡来し、全長は約100センチメートル、体重は5~9キログラムあり、世界でも屈指の大きさとして知られている。
 黄色いくちばしと白い長い尾が特徴で、翼を広げると実に2メートルを越える。大きさはオスの方がメスよりやや小さい。
 北海道知床半島の羅臼には千羽以上が越冬する。流氷が早くから接岸する年だと、大鷲の数も増えるといわれる。
 冬場にこの海域でタラ漁がおこなわれるため、この地に訪れるといわれ、大きなメスだとサケやタラを捕らえて、海面を数百メートルも飛んでいく姿がみられる。
 主食は魚であるが、東シベリア地方ではアザラシの子どもやホッキョクギツネを捕らえるときもある。
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2007/12/7


海馬島 Todo-jima Todo Island

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 北海道の道北の日本海に浮かぶ礼文島。その礼文島の北端のスコトン岬の真北にある無人島が海馬島(とどじま)である。
 海馬島の周囲は4km。夏期のみ礼文島から漁船で渡ることができるが、周囲を断崖絶壁で囲まれているため、岩場や岸壁に船を着けて上陸する。波が高いと船を着けられないこともある。
 島には、灯台と漁のための小屋が一つあり、海岸には朽ちかけた番屋跡が見られるのみ。
 台地状の島は、貴重な高山植物の宝庫であり、花の浮島と呼ばれる礼文島と同種の固有の植物が群生している。夏場にはアザラシが姿をみせ、冬場にはトドが上陸して体を休める。オオセグロカモメやウミウの繁殖地になっている。
 海馬島は、手つかずの自然が残る、貴重な島である。
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2007/8/7


モヨロ貝塚 Moyoro-kaizuka 

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 網走市街を流れ、オホーツク海に注ぎ込む網走川の河口左岸の丘陵地帯に「モヨロ貝塚」はある。
 ここは1300年程前に、サハリンなどからオホーツク沿岸に移住してきた先住民族「オホーツク文化人」の最大の遺跡とされ、約3ヘクタールの場所に大きな五角形の住居をはじめとした27箇所の竪穴住居跡があり、国の指定史跡になっている。
 アイヌ文化以前の人々の暮らしは、オットセイやアザラシを狩猟し、それを解体、油を作るなど多くの人々がチームを編成し行っていたことが伺われる。また、骨や牙に彫った動物像、細い優雅な線文様の土器、油を入れていたオホーツク土器などが見つかっている。
 更に青銅の鈴や鐸、帯飾りなども出土され、大陸との交流もあったことが伺える。
 貝塚前に立つ丸太小屋風の建物は「モヨロ貝塚館」で、オホーツク土器や石器、動物の骨格器などや貝塚の地層断面の模型を見る事ができる。
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2007/7/13


ユルリ島 Yururi-tou Yururi Island

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 ユルリ島は、北海道根室市の根室半島の沖合に浮かぶ、小さな無人島である。北海道の天然記念物に指定されている。
 ユルリ島はアイヌ語で「鵜の居る島」という意味で、ウミウをはじめ、絶滅が心配されるエトピリカ、ケイマフリ、チシマウガラスなどの海鳥が繁殖している。
 標高40mの台状の島で、すぐ北にユルリ島より小さなモユルリ島を持つ。
 眼下に広がる草原の緑がまぶしく、昔、コンブを運ぶために飼われていた馬が、20頭あまりの野生化した群れとなって悠々と草をはむ。
 アザラシ、ラッコの繁殖地として絶好の生殖地となっており、絶壁の上には湿原が広がっていて、植物も300種が生育する。
 ユルリ島は、人間の入島が禁じられている神秘の島である。
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2007/7/12


礼文島 Rebun-tou Rebun Island

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 礼文島(れぶんとう)は、北海道礼文郡礼文町にある国内最北の人が住む離島である。島の西半分は、利尻礼文サロベツ国立公園に指定されている。
 島名は、アイヌ語で沖の島を意味する「レプンシリ」に由来する。
 隣の利尻島と異なって高い山もなく、起伏が少なく全体になだらかであり、荒々しく侵食された西部の海岸線を見おろしながら丘の上の道を散策するのも楽しい。
 レブンソウ、レブンアツモリソウ、レブンウスユキソウなどの固有の高山植物をはじめ約300種が生息している。
 花に囲まれた山頂の先にある断崖の岬・スカイ岬、礼文島の北端、地の涯の岬・スコトン岬、ゴマフアザラシやトドの群れが見られるトド島、日本最北の湖・久種湖、桃の形をした高さ250mの奇岩・桃岩など、見所がたくさんある。
 礼文島は、南北に細長い形状の、自然の宝庫といえる島である。
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2007/7/9


網走湖 Abashiri-ko 

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 網走湖(あばしりこ)は、北海道網走市街の南西に位置する、周囲43kmの海跡湖。手付かずの自然が残る市民の憩いの場だ。
 東湖畔の中央部から突き出す呼人半島には、バードウォッチングや散策に最適な全長14kmの遊歩道が整備されている。
 女満別側には、国指定天然記念物の大規模なミズバショウ群落が広がり、4月下旬から5月上旬にかけて白く可憐な花々を観察することができる。
 夕陽が湖面を真っ赤に染め上げる景色は息を飲むほど美しい。また、冬には湖面が全面凍結し、ワカサギ釣りの釣り人で賑う。結氷した湖面には、アザラシが氷上に転がったり付近を泳ぐ姿も見ることができる。
 網走湖は、多くの大切な命をはぐくむ母なる湖である。
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2007/7/5


知床海岸 Shiretoko-kaigan 

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 北海道東部。オホーツク海に向かって鋭く突き出た知床半島の海岸部全体を知床海岸という。
 総延長60kmに及ぶその海岸はオホーツクの厳海に削られ、高いところでは200mもの海蝕崖が連なっている。
 その姿はまさに荘厳そのものであり、自然の厳しさというものをありありと見て取ることが出来る。
 内陸と共にこの海岸部も、昭和三九(1964)年に知床国立公園に指定され、平成十七(2005)年にはユネスコの世界遺産にも正式登録されている。
 人の手がほとんど入っていない場所だけに動植物も豊富で、断崖絶壁の続く海岸はオオワシやオジロワシなどの鳥類の営巣地として、また、流氷押し寄せる沿岸はアザラシやトドなども生息しているまさに野生の王国なのである。
 この海岸を間近に見るには海からのアプローチしかないが、知床半島の付け根に位置するウトロからの定期遊覧船に乗れば、その望みもかなう。
 船から見上げる海岸は、自然だけが生み出せる悠久の美しさを誇示している。
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2007/6/15


尻羽岬 Shirepa-misaki Cape Shirepa

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 北海道釧路町。その北海道の東端にある街から、さらに東へと続く海岸線が太平洋に突き出て、岬を形成しているところがある。
 それが、尻羽岬(しれぱみさき)だ。アイヌ語のシレパという「地の頭の出ている岬」がその名の由来となっているといわれている。
 太平洋岸に沿った丘陵地帯が波によって削られ、険しい海蝕崖を持っているのもこの岬の特徴だ。
 海から見ると、険しい崖から想像するに荒涼とした岬を思わせるが、その崖の上には別天地が待っている。
 初夏にはユキワリコザクラ、ハクサンチドリなどの高山植物が咲き乱れ、さらに遠くに視線を向ければ、深い蒼をたゆたえた太平洋と、そこにぽっかりと浮かぶ海鳥の楽園、大黒島を臨む絶景を楽しむことが出来る。
 また、可能ならば崖下にある帆掛岩を覗き込んでみるといい。
 もしかしたら、北海道のやわらかい太陽の光を浴びて、あくびをしてまどろむゼニガタアザラシたちに遭えるかもしれない。
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