明治２年（１８６９）、明治天皇の思し召しによって、戊辰戦争で朝廷方の戦死者を祀るために大村益次郎が中心となり創建された。
　東京招魂社と呼ばれたが、明治１２年に靖国神社と改称。東京九段に鎮座することから「九段下」の通称もある。桜の名所としても知られる。
　創建後、嘉永６年（１８５３）アメリカの海将ペリーが軍艦４隻を引き連れ、浦賀に来航した時からの、国内の戦乱に殉じた人達を合わせ祀り、明治１０年の西南戦争後は、外国との戦争で日本の国を守るために戦った者達を祀ることになった。
　従ってここでの祭神は神、天皇ではなく、日本の歴史の中で戦い、亡くなった人々であり、英霊となる。
　日本の歴史での大きな転換は、約４００年続いた徳川幕府が滅び、朝廷側として旗印を上げた新政府の始まりであり、その流れは現在まで続く。
　改めて日本の戦争の歴史が垣間見れる場所である。