NIPPON Kichi - 日本吉

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2008/9/5


宮島細工 Miyajima-zaiku 

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 宮島細工は、広島県の宮島とその周辺で作られる木工品で、製品にはしゃもじ、ろくろ細工、刳物細工(くりものざいく)、彫刻などがある。昭和五七(1982)年一一月に通商産業大臣(現経済産業大臣)から伝統的工芸品の指定を受けた。
 鎌倉時代初期、神社や寺を建てるため鎌倉地方や京都地方から大工、指物師が招かれ、技術を伝えたのが起源といわれている。江戸時代には厳島(いつくしま)神社の土産物として作られるようになり、明治時代には日用品として評価されるようになった。
 クワ、トチ、ケヤキ、ミズメザクラなどを材料に用いた製品は多種あるが、中でも有名なのがしゃもじ。宮島のしゃもじは木目に沿って割って作られるため、ご飯に香りが移らず米粒が付着しないという利点がある。
 数少ない伝統工芸士によって一つ一つ丁寧に手作りされる宮島細工は、自然の木目の色調や手触りが生かされ、木本来のぬくもりを感じることができる。
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2008/7/11


古樺細工 Furukaba-saiku 

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 古樺細工(ふるかばさいく)とは、秋田県仙北市角館町に伝わる伝統民芸である。県の有形民俗文化財に指定されている。
 樺細工は、天明年間(1781~89年)に佐竹北家により、秋田県北部から角館に技法が伝えられたのが始まりとされる。
 佐竹北家の城主に手厚く保護を受けた樺細工は、下級武士の副業として広まり、明治時代に入ると禄を失った武士が本格的に取り組み、盛んとなった。
 樺細工はヤマザクラの木の皮を用いて作られる、国内では他に見る事のできないもので、あめ皮、ちらし皮、ひび皮等12種類の木の皮を使用し、用途に応じて使い分けられている。また、仕上げられた作品に同一の物はない。
 藩政期の古樺細工12点は県指定有形民俗文化財であり、角館樺細工伝承館にて展示されている。
 古樺細工は、郷土に伝わる貴重な伝統工芸品である。
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2008/4/22


加賀 水引細工 Kaga Mizuhiki-zaiku 

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 加賀 水引細工(かがみずひきさいく)は石川県に伝わる伝統工芸である。
 古来、日本では品物を贈る時に、相手を敬う気持ちの表れとして品物を紐で縛り手渡す習慣があった。当初、この紐は、麻などを水に浸し皮をはいで紐状にしていたため水引といわれるようになったという。
 その後水引は和紙を細かく切り、こより状にしたものを海草や白土で練り混ぜて糊で固めたものが使われ始めた。
 特に加賀藩は華やかさを好む気風が高かったため、実用的な水引よりも、多彩な色合いを持つ装飾品としての水引細工が発展していった。その後、金箔や銀箔を多用し松竹梅や鶴、亀、鳳凰、海老など芸術品ともいえる巧みさで編み上げる技術にまで達するようになった。
 現在でも加賀水引細工は石川県の伝統工芸として全国的に有名である。
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2008/3/11


桜皮細工 Kaba-zaiku 

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 桜皮細工(かばざいく)は秋田県角館(かくのだて)に伝わる山桜の樹皮を材料とした伝統工芸品である。桜の木の皮を使った工芸品の歴史は古く、正倉院の御物の中にも見うけられる。
 角館で桜皮細工が始まったのは、天明年間(1781~1788)で、最初は下級武士の手内職として行われていたが、その後藩主が桜皮細工を地場産業として職人を育成し、それにつれて色々な技法も発展し編み出された。当初作られたていたのは胴乱と呼ばれる煙草入れや印籠だけに限られていたが、明治以降は問屋も出現し安定した産業へと発展していった。
 昭和に入ると、民衆工芸運動の先駆者であった柳宗悦(やなぎむねよし)らの指導の元に技術改良が進み、昭和五一(1976)年には秋田県で初めての経済産業大臣指定の伝統工芸品に認定された。現在では茶筒、茶道具、インテリアなど桜皮細工の世界は広がり、独特の色合いと手触りは多くの人を魅了し続けている。
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2008/3/10


イタヤ細工 Itaya-zaiku 

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 イタヤ細工は、寛政年間(1790年頃)に角館の農村部で始まった手仕事で、生活の中から生まれた。イタヤカエデの若木の幹を帯状に裂いて編み、穀物の殻などを振って吹き飛ばす箕(み)や、カッコベと呼ばれる腰かごなどの農具を中心に作られてきた。
 現在はかご類、花器、バッグ、イタヤ馬、イタヤ狐などの民芸品が多く作られ、秋田県の伝統的工芸品に指定されている。
 細工は、原木から細い帯状の材料を得る工程と、その材料を編む工程とに分けられるが、そのほとんどが手作業で行われる。イタヤカエデの持つ木肌の素朴さと相まって、その深い味わいに人気がある。
 イタヤ馬とイタヤ狐は郷土玩具として注目されている。イタヤ馬は、馬が走っている姿をモチーフにしたもので、頭を左に向けた縁起の良い「左馬」という形に編まれる。一方のイタヤ狐は、原木をナイフ一本でキツネの立ち姿に加工したもので、イタヤカエデの幹の白さと繊維の緻密さがよく分かる。
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2008/2/25


銀線細工 Ginsen-zaiku 

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 銀線細工(ぎんせんざいく)は、秋田市内のみで生産される伝統的な金属工芸品で、市の無形文化財および県の伝統的工芸品に指定されている。
 天文年間(1532~1554)、一大貿易港だった長崎の平戸に、オランダ人が銀線細工を伝えたことに始まる。平戸藩と秋田藩の江戸屋敷が隣同士であったため、初代秋田藩主がそれを知り、慶長七(1602)年に常陸国から秋田に移封された際、この技術を持つ金銀細工師を伴ったことにより伝わったとされる。
 当時は武具の飾りやかんざしが、また明治・大正時代には髪飾りが盛んに作られていたが、今日ではブローチ、イヤリング、ペンダント、カフスやタイ留めといった、洋装用のアクセサリーが中心になっている。
 秋田銀線細工の特徴は、〇・二ミリ程の極細の銀線を寄り合わせ、花や蝶などを題材に、手先と簡単な道具だけで様々な形を作り上げていく技法にある。一〇ほどの工程を通して、一点ずつ丹念に仕上げて行く。材料には、白さを出すために純銀が用いられる。
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2008/2/6


仕込み刀 Shikomi-gatana 

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 仕込み刀(しこみかたな)とは、刀とわからないように細工された武器のことである、多くは杖や扇や煙管(きせる)に刀が仕込まれており、大きさも大小さまざまであった。
 仁侠映画などで見る白鞘の短刀も、木刀に偽装した仕込み刀と言えるだろう。
 もともとは、敵の不意をつくための武器、または、狭い場所で能力を発揮するために考え出された、という説もある。また、扇や煙管に細工された仕込刀は、敵に対する武器というより、実際には自害などの最後の手段のための武器であったと言われている。
 特に戦国時代に入ると、相手国や軍の情勢を探ることは戦に勝利するためには重要なことであった。そのため、敵地に進入する場合、武器を隠す必要があったとう。そのため、仕込み杖など様々な形の仕込み刀が考案された。
 江戸時代に入ると「忍び」と呼ばれる密偵のような人々が、全国の大名の情勢を探っていたと言われる。この場合も、外見から武器と気づかれないよう、色々と偽装がほどこされていたという。
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2007/12/4


姫路革細工 Himeji-kawazaiku 

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 姫路革細工(ひめじかわざいく)は、兵庫県姫路市に伝わる伝統工芸品である。
 姫路白なめし革は、印伝革と並び日本古来から伝わる油なめし革の一つである。
 その昔、市中を流れる市川の水質が生野銀山からのミョウバンを含み、牛皮を鞣すのに適していたので白なめし皮の特産地になった。
 戦国時代には甲冑、馬具に重用され、江戸時代には革細工職人により凝った文庫類、武具等が製作され、隆盛を極めた。
 姫路の革細工の装飾技法の一つとして、革の表面にさまざまな絵柄を表す際に、型出しをして立体的な表現をすることが多い。
 姫路革細工は、美しい模様と白さの中に渋い艶が浮き出て、丈夫で使うほどに深い味のある色になり、見る人や使う人の心を和ませる伝統工芸品である。
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