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2008/5/19


真朱焼 Shinsyu-yaki 

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 真朱焼(しんしゅやき)は、千葉県鎌ヶ谷市に伝えられている工芸品である。県の伝統的工芸品に指定されている。
 真朱焼は、大正時代、市川市在住の陶芸家・濱田敬山が、古代中国の鶏血焼(けいけつやき)を参考に創作したのが始まりとされる。
 現在では、陶芸家・三橋英作氏が唯一の継承者と言われている。
 昔の色は、真朱焼と読んで字の如く、現在のような真っ赤ではなく、朱色であった。
 サンゴのような真紅の陶器は戦後、西洋人の間で人気が高まり、昭和三〇年代末頃までその多くがアメリカ、カナダ、オーストラリアなどに輸出品として生産された。
 平成一年から一〇年間、郵政省の年賀はがき三等賞品とされた事から、国内でも広く知られるようになった。
 真朱焼は、燃えるような真紅色が特徴の焼き物である。
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2008/1/15


朱色(シュイロ) Syuiro 

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 日本の伝統色のひとつである朱色は、中国では古来より高貴の色とされ、建物や仏壇、食器など様々な物に多用されてきた。
 日本にとって文化の先進国であった中国の影響を受け、国内の神社仏閣などには美しく鮮やかな朱色に塗られた建物が多く見られるが、魔除けや、建物の防虫・防腐の目的も含まれていたという説がある。
 朱はやや黄を帯びた鮮やかな赤色の顔料で、辰砂(しんしゃ)という天然の硫化水銀からつくられ、日本では「丹(に)」とも呼ばれる。後に硫黄と水銀から人工顔料バーミリオンという銀朱が作られるようになったが、天然の朱は、銀朱よりさらに赤みの強い深い色合いを持っている。
 朱は経年による退色や変色が少ないため、印肉などにも用いられている。その色と原料の希少性から、日本でも高価な貴重品として扱われてきた。
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2007/12/14


ベンガラ Bengara Bengara

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 ベンガラとは、酸化第二鉄からなる無機赤色顔料の一つであり、人類が使用した歴史上最古の顔料としても知られている。
 漢字では弁柄と書き、紅殻やインド赤、ヴェネツィアンレッドなどとも呼ばれる。
 日本には中国から朝鮮半島を経て、沖縄に伝わったとされ、インドのベンガル地方産のものを輸入していたため、ベンガラと名付けられたという。
 酸化鉄系では最も生産量が多い顔料であるが、化学的には鉄の赤錆と成分的に同じであるため、現在では合成のものが多く、天然に産するものとしては、日本では岡山県高梁市成羽町が、国内唯一の生産地となっている。
 古代には尊い色として珍重され、日本では沖縄の首里城の赤がベンガラの色として有名である。また、着色力や隠蔽力共に優れており、耐熱性や耐水性もあることから、木造建築における防腐の役目も負っていた。
 他の赤色系顔料に比べ鮮明さに欠く印象はあるが、その華やかさは時代を超えて、人々の心を魅了し続けている。
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2007/9/7


蒟醤 Kinma 

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 蒟醤(きんま)は、漆芸における装飾技法の一つで、漆の表面に剣(けん)という特殊な彫刻刀で文様を彫り込み、その凹みに色漆を埋めて研ぎ出し、磨き仕上げるものである。
 漆の面を彫るという点では沈金(ちんきん)という技法と似ているが、蒟醤においては朱漆や黄漆など、色ごとに彫り上げ、充填させる作業を繰り返し、全ての充填が終わると表面を研ぎだすという独特のもので、線刻の美しさが際立って発揮され、香川漆芸の代表とも言える技法となっている。
 その興りは中国の古代漆器における線刻技法にあるといわれ、それらが東南アジアに伝播。タイでは檳榔樹(びんろうじゅ)の実が日常的に嗜まれており、それらの入れ物として発達。アユタヤとの交易を通じて日本にも伝わったと考えられている。
 タイでは檳榔樹を食べることをキンマークといい、それが蒟醤の語源だといわれている。
 檳榔樹の香りと共に伝わった技術は、日本では茶人達の香入れとして愛用され、技法は今も発達を遂げ続けている。
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2007/8/6


仙台堆朱 Sendai-tsuisyu Sendai Tsuishu

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 堆朱(ついしゅ)とは、朱漆を数十回から数百回塗り重ねて出来上がる積層漆板に、花鳥山水など各種の型を彫刻、研磨して仕上げていく日本伝統の漆芸品である。
 その技術は中国が発祥とされ、平安時代に日本に伝来し茶道具や装飾品として珍重されてきた。
 仙台堆朱(せんだいついしゅ)は、それら堆朱の技術に更に耐熱性や耐水性を加え、長い時には数十ヶ月かかるといわれたその製作時間を「型押し」により一個の原型から多数の彫刻漆器を製作する事で、大幅に短縮、能率化する技法で製作されたものであり、その技術は明治時代に確立されたといわれている。
 堆朱そのものは本来、非常にデリケートなものであるが、仙台堆朱では彫刻の繊細さや深みのある朱色の美しさを失うことなく、非常に堅牢な、いわば実用品としての面も考えられたものとなっている。
 半永久的に味わえるその美しさは、まさに逸品と呼ぶにふさわしいものである。
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2007/3/2


御坊人形 Gobou-ningyou 

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 和歌山県御坊市の郷土玩具。
 子供の初節句にお祝いとしてひな人形を贈る慣わしがあるが、御坊人形もその需要から生まれた。
 練り物と張り子の両方があるが、練り物は小型のものが多く、張り子は大型で、人形のほとんどが、黄色かかった朱色を主に彩色され、御坊独特の色調でもある。
 御坊人形の始まりは、明治の初め、大阪の人形職人さんに教えてもらったことから。
 全行程手作りで作られた人形からは素朴な工人の心が感じられ、現在では入手困難な一品となりつつある。
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2007/2/15


宇太水分神社 Uda-mikumari-jinjya Uda Mikumari Shrine

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 宇太水分神社(うだみくまりじんじゃ)は奈良県宇陀市菟田野区に位置する神社。
 崇神天皇の時代に創建されたとの伝承がある古社。葛城水分神社、都祁水分神社、吉野水分神社と並び、延喜式神明帳にある大和四水分社、東の社。
 芳野川に沿って上宮(芳野)、中宮(古市場)、下宮(下井足)の三箇所にそれぞれ祀られる。
 祭神は天水分神、国水分神、速秋津彦神で、いずれも水神。
 中宮の本殿は三殿からなる一間社春日造檜皮葺、朱塗りの水分連結造りで国宝。摂社に春日神社、宗像神社が並び祀られている。
 樹齢500年を超える杉に朱塗りの本殿が映え、清涼な空気が辺りを包む静観の地。
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2007/1/29


磯井正美(人間国宝) Isoi Masami Masami Isoi (Living National Treasure)

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 大正十五(1926)年、香川県高松市に生まれる。 昭和六十(1985)年、重要無形文化財「蒟醤(きんま)」の保持者(人間国宝)に認定される。
 「蒟醤(きんま)」とは、漆芸の加飾(装飾)技法のひとつで,漆の塗面に剣という特殊な彫刻刀で文様を彫り,その凹みに色漆を埋めて研ぎ出し,磨き仕上げるもので,線刻の美しさが発揮される。
 父は讃岐漆芸中興の祖とも称される磯井如眞(いそいじょしん)。凸版写真印刷からヒントを得た点彫り蒟醤を創案し、重要無形文化財「蒟醤」保持者(人間国宝)に認定されている。
 繊細華麗な父の作風に対して、正美氏の作品は、「漆の古典的な美しさを現代の新しい感覚で生かしたムード派」と評される。蝶や万葉集に登場する植物などをモチーフに、奥深い心象風景をたゆたうように表現する。
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