NIPPON Kichi - 日本吉

記事数14件: 1~8 件表示     >>     >|  

2008/11/4


婿投げ・墨塗り mukonage-suminuri 

Jp

 「婿投げ・墨塗り(むこなげ・すみぬり)」は、新潟県十日町の松之山温泉で毎年1月15日におこなわれる小正月の慣わしである。
 婿投げは、前年に松之山の娘を嫁にもらい結婚した婿を、松之山の若い衆が背負って、高さ5メートルある薬師堂前の崖の上から放り投げるという儀式である。
 昔の略奪結婚の名残だといわれ、村の娘をよそ者に奪われた青年たちの腹いせから始まったものだと伝えられている。
 転げ落ちて積もる雪から這い出す婿を嫁が助けるのは、二人の絆がより深くなるような願いがこめられている。
 婿投げが終わると、墨塗りが始まる。
 正月飾りや門松などを積み上げたものを焼き、疫病や邪悪なものの侵入を防ぐという塞の神(さいのかみ)の行事である。
 人々に福みかんが投げられ、塞の神への火入れが始まる。燃え尽きた後、残った灰に雪を混ぜて墨をつくり、おめでとうと言い合いながら顔に墨を塗りあい、無病息災を願う。
[+ADDRESS] この記事をお気に入りに、追加します



2008/4/4


切込の裸カセドリ Kirigome-no-hadaka-kasedori Hadaka Kasedori (Naked Bird Festival) in Kirigome

Jp En

 加美町宮崎の切込地区に「切込の裸カセドリ(きりごめのはだかかせどり)」という小正月の行事が古くから伝わる。一月一五日の夜に行われる行事で、現在では県の民俗文化財に指定されている。
 切込の裸カセドリは、火災を防ぐ火伏せと厄払いを祈願すること、そして肉体的な試練を受ける通過儀礼の意味合いもあるといわれており、一五歳以上の男子が参加する。
 まず、初めての参加者や新婚者、厄年の者は頭に藁帽子を被り、裸の腰に注連縄(しめなわ)をつけ、家々の訪問に先立って他の参加者から水を浴びせられるという。
 そして「へそび」と呼ばれる竈(かまど)の墨を、顔や体や手につけて集落の家々をまわる。家に上がった者達は家人に墨をつけて、新年の挨拶をしてから酒や食べ物のもてなしを受けるという、とても変わった祭りである。
[+ADDRESS] この記事をお気に入りに、追加します



2008/3/31


柳沢の焼け八幡 Yanagisawa-no-yake-hachiman Yakehachiman in Yanagisawa

Jp En

 「柳沢の焼け八幡(やなぎさわのやけはちまん)」は、宮城県加美郡加美町の柳沢地区に六〇〇年前から伝わるとされている、小正月行事である。祭りは一月一四日・一五日と、二日間に亘って行われる。
 一四日夕方、若者たちが八幡神社に集まり、神社の前に藁と竹竿で小屋を作り、木に吊した一二束の藁灯ろうで、その年の天候を占うという。
 翌日早朝、若者衆は集落を訪れ、家々を回って、嫁や女性の顔に「かまどの炭」を塗りつける。これは神の加護を願うとためだといわれている。そして空が明るくなり始めたころ、藁と竹で作った小屋を燃やし、当年の作柄を占う。
 県の無形民俗文化財に指定された、地方色豊かなこの行事は、五穀豊穣・防火・家内安全を祈願して毎年行われ、受け継がれている。
[+ADDRESS] この記事をお気に入りに、追加します



2007/10/19


あまはげ Amahage Amahage

Jp En

 「あまはげは、全国的に有名な、秋田県男鹿の「なまはげ」と似た行事で、秋田県にかほ市金浦赤石地区や山形県飽海郡遊佐町吹浦女鹿地区に伝わる伝統行事である。
 秋田県の赤石地区に伝わる「あまはげ」は、250年以上前から、毎年一月中旬の小正月に行われている無病息災、家内安全を祈願する子供の行事。
 小学高学年の2人の男の子が顔を真っ黒に塗り、体にはワラの衣を着けて太鼓や鐘を打ち鳴らし、歌いながら家々を回る。家に入ると、あまはげが神仏の前で15回飛び跳ねてお祓いをする。銭なら五文、酒なら一升、いい餅よこせとねだる。
 山形県女鹿地区に伝わる「あまはげ」は、正月三日に行なわれ、怠けることを諫め勤労を奨励する行事で、「あまはげ」は新年にあたっての災いを取り除き、幸福を招く神々の使いとされている。男鹿のなまはげと違ってお面もどことなく優しい感じで、全部違う面構えをしている。こちらの「あまはげ」は国指定重要無形民俗文化財である。
[+ADDRESS] この記事をお気に入りに、追加します



2007/9/18


かせだうち Kasedauchi 

Jp

 かせだうちは、鹿児島県川辺郡知覧町にて、毎年一月一四日に行われている行事である。
 近所の人たちが七福神などの神様の格好で新築の家を訪れ、一家の繁栄を祝いにやってくる。
 布袋や弁天に扮した神様は、祝儀袋に八兆円などと書いて差し出したり、目録に高級車一〇台、航空機一〇機、豪華客船一〇隻などと書き込んでみせる。
 迎える家の方も負けていない。焼酎の変わりに、みりんや酢、醤油を勧めたり、おたまじゃくしの吸い物や、鶏の頭の吸い物などを勧めたりする。
 家主たちは、このようなユーモラスな方法で神様の正体を暴こうとするのである。
 名称は「稼いだ家」にちなむともいうが、はっきりしていない。
 かせだうちは、主と神様の滑稽なやり取りが笑いを誘う、小正月の伝統行事である。
[+ADDRESS] この記事をお気に入りに、追加します



2007/8/15


火振りかまくら Hiburi-Kamakura 

Jp

 400年の歴史を持つ火振りかまくらは、秋田県仙北市角館で毎年2月に行われる、小正月行事である。
 炭俵、または米俵に縄を付け、俵に火をかけ、縄の端を握り、自分の体の周囲りを振り廻す。(現在、専用の俵を用意している)
 火によって田んぼの穢れを祓い、この年の無病息災、五穀豊穣を祈る伝統の行事である。
 これと同時に、正月のお飾りを高い木に縛りつけて燃やす天筆焼きが行われたり、水神を祭るかまくらも作られ、食べ物やお酒が振舞われる地域もある。
 一般の人も参加することが可能であり、自身の厄を祓おうと俵を廻す人々も多い。
 夜の雪原に輝く炎の輪は幻想的で、見る者を感動させる、雪国の美しい行事として知られる。
[+ADDRESS] この記事をお気に入りに、追加します



2007/8/1


新城の田植踊 Shinjou-no-taue-odori Taue Odori in Shinjo

Jp En

 新城の田植踊は、宮城県気仙沼市の新城地区に古くから伝わる伝統芸能である。
 天保年間(1830~1843)の大凶作の時、平八幡神社に豊作祈願をしたのがその始まりと言い伝えられており、昔は小正月に演じられていた。
 現在は県指定無形民俗文化財にもなっており、各種祭礼時のほか、旧正月には地区の各戸を廻る。
 その踊りは、七人により演じられるもので、弥十郎と呼ばれる役が二人、後の五人はヤッサカと称する踊り手となり、盛り上げる。
 弥十郎は長烏帽子を被り、陣羽織を着て、金輪のついた「しゅろすり」という竹杖を打ち鳴らしながら前口上を述べる。
 ヤッサカたちは、豆絞りの鉢巻を締め、格子縞の長着に豆鈴のついた前回しをつけ、「ヤーンドヤーハイ」のおはやしと共に手太鼓を打ちながら跳ね踊る。
 当時の農民達が絶望の淵から神に捧げた踊りは、あでやかな衣装と共に苦難を明るく乗り越えようという思いを今に伝えている。
[+ADDRESS] この記事をお気に入りに、追加します




どんと祭裸参り Donto-sai-hadaka-mairi Naked Parade of Donto Festival

Jp En

 どんと祭裸参り(どんとさいはだかまいり)は、宮城県の神社にて行われる行事である。
 どんと祭は、1月14日の小正月に、天神社、神明社、八幡神社、金刀比羅神社、青麻神社の五つの神社にて行われている。
 祭りでは、正月の松飾りやしめ縄、古神符などを神社に納め、御神火で燃やして商売繁盛、無病息災を祈る。
 裸参りは、どんと祭の最中に鳥追い棒を持った白サラシやパッチを身に着けた100名前後の若者たちが「ヤー、ホイホイホイ」のかけ声とともに町中を練り歩き、神社に参詣するもの。
 裸参りがいつ頃から始まったのかは定かではないが、250年程前の記録が残されており、この時代の「酒杜氏」が、醸造安全、吟醸祈願を願って参拝したのが始まりと言われている。
 どんと祭裸参りは、酒杜氏の古式の神詣に習い、盛大に神送りをする神事である。
[+ADDRESS] この記事をお気に入りに、追加します



記事数14件: 1~8 件表示     >>     >|  
NIPPON Kichi - 日本吉 - 日本語に切り替える NIPPON Kichi - 日本吉 - to english

モノ・コト・ミル・ヒトで綴る
日本の美意識。

現在の記事 5444
カテゴリーズ
都道府県
キーワードシャッフル
お気に入り
キーワード検索
閲覧履歴



Linkclub NewsLetter