草木を植えた鉢植えの葉、枝振り、根などの樹形を整え、観賞する趣味。
　中国で唐代に行なわれていた鉢ではなく盆の上に石、砂、樹、水を使い山水を表す「盆景」が起源。
　日本では鎌倉、室町時代に茶の湯、能が広まり、同時に盆栽も武家社会に広まった。江戸時代には武士の趣味、副業として盛んとなり、庶民の間にも流行した。
　鉢という限られた空間の中に自然を再現することが目的だが、成長する植物が対象のため終わりがなく、同じものが一つもないという点が魅力である。
　時間と手間のかかる趣味のため、熟年層を中心とした趣味だが、近年は海外などにも知られ、愛好家が増加している。