NIPPON Kichi - 日本吉

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2008/2/25


平良敏子(人間国宝) TairaToshiko 

Jp

 たいら・としこ。大正一〇(1921)年二月一四日、沖縄県大宜味村生まれ。幼時より村の伝統的な織物「芭蕉布(ばしょうふ)」に親しみ、昭和二二(1947)年から地元の喜如嘉(きじょか)で織り始める。昭和三八(1963)年、芭蕉布織物工房を設立。昭和五五(1980)年に黄綬褒章を、平成四(1992)年には勲五等宝冠賞を受賞し、そして平成一二(2000)年、ついに重要無形文化財「芭蕉布」保持者(人間国宝)に認定された。
 芭蕉布は完成までの工程が長く、大変な手間と根気を要する。原料となる糸芭蕉を栽培し、繊維を取り、糸を績み、染め、一反の布に織り上げる。勘と熟練の技が必要になるため、単調な作業を何年も繰り返し経験しないと一人前になれない。しかし、苦労の末に完成した布は軽くしなやかで、ため息が出るほどに美しい。
 父親から「芭蕉布をやるならその第一人者になれ」と言われて育った彼女は、芭蕉布の伝統を守りながらも、より斬新で創造的な作品を生み出してきた。そして今も、新たな可能性を模索し続けている。
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2007/1/12


喜如嘉の芭蕉布 Kijoka-no-basyoufu Kijoka Bashofu Textile

Jp En

 喜如嘉の芭蕉布は、沖縄手織りの中でも最古の1つであり、主に喜如嘉で織られる、沖縄を代表する織物である。
 芭蕉布は、13世紀頃にはすでに作られていたと考えられるが、人々の間に広まったのは近世になってからのことである。
 家の庭や畑に芭蕉の木を植え、主婦や娘たちが自家用の布を織っていた。19世紀に入ると絹や綿が出回るようになったが、あいかわらず芭蕉布は人々に親しまれていた。この伝統を受けついでいるのが、喜如嘉の芭蕉布である。
 1974年、国の重要無形文化財の総合指定を受ける。
 喜如嘉の芭蕉布は、軽くてさらりとした肌触りが独特で、とても風通しがよくて軽く、暑い沖縄の亜熱帯気候に最適な、現在も広く愛用されている織物である。
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